アンティークのランタンの光りはどこかたき火のような、あたたかな雰囲気が魅力。自分の深い部分に入り込めるようなリラックスした雰囲気が、くつろぎの時間にぴったりですよね。けれど実際、照明用に実用的に使おうと思うとどうやって選べばいいのか、そもそも実用的に使えるのか気になるところ。せっかく手に入れるのであればしっかり照明として役立つひとつを選びたいものです。
そこで今回のRAFUJU MAGでは「自分に合った照明用アンティークランタンをどうやって選べばいいか。」そのヒントと、実際に使用する際のポイントをお伝えします。これを読めばアンティークランタンを照明に取り入れる生活が、より身近になるはず。さっそくチェックしていきましょう!
まず知っておきたい照明用ランタンを選ぶコツとは
照明としてアンティークのランタンを選ぶ際は、まずはどの程度の広さを照らしたいのか、そして何から灯りを採るのかの2点を考えてみるとスムーズに選択できます。
どれくらいの範囲を照らしたいか決める
照明用のランタンを探している方の多くは、室内での利用を検討しているかと思います。間接照明のような狭い範囲を照らす照明を探しているでしょうか。それとも広範囲を照らす大きめの照明が気になるでしょうか。
間接照明としてちょっとした照明が欲しいならあたたかみのある手提げ型のランタン、あるいは端正な印象のブラケット型のどちらかをイメージに合わせて選ぶといいかと思います。
広範囲を照らしたいならペンダントライトが最適です。ただしちょっと気を付けたいのがアンティークのランタン型ペンダントライトは電球が複数付いている仕様のものでも、明るさ控えめなことが多いということ。
実はランタン型の照明はクリアガラスを使った作りのものがほとんどなので、あまりに明るい電球を入れてしまうと光が直接視界に入り、目にうるさい印象に。それを受けて例え60Wの電球が使えたとしても、25W~40Wくらいの明るさ控えめの電球の使用が推奨されていることが多いのです。お部屋の明るさの目安は1畳の空間に対して40Wくらいであると言われていますから、そこから逆算して明るさが足りない場合は、他の照明も組み合わせて明るさを確保する方がいいかもしれません。
小ぶりな手提げ型ランタンは、光源を何から採るか決める
ペンダント・ブラケット型のアンティークランタンは、室内の電源から電気を取り込み光らせることになりますよね。一方で手で持つような手提げ型の小ぶりなアンティークランタンの場合、光源の採り方には3つの選択肢があります。
・電気を取り込む
アンティークショップで仕様を変更して販売していることもありますし、場合よっては自分でDIYすることも可能です。
・ろうそくを入れる
ろうそく型のLEDを使ってより安全に手軽に楽しむのもおすすめです。
・ランタン自体に光を灯す
オイルランタンというタイプでコンディションがよければ、現代でも点火して使用することができます。
この3つの方法に関して、押さえておきたいポイントをご紹介しますね。
DIYするなら加工しやすいランタン選びが吉
DIYに慣れ親しんでいる方は、自分でお好みのランタンに電気を通すのもいいですね。アンティークのランタンを電気仕様に変えるのに必要なのがコンセント付きのコード、電球を繋ぐソケット、そして電球の3つです。アンティークランタンの上か下に、ソケットと同じ直径の穴を開けてソケットを固定できればあとは簡単。そこにコンセント付きコードと電球を繋ぐだけです。穴を開ける必要があることから、アルミなど柔らかく穴が開けやすい素材でできたアンティークランタンを選ぶのがおすすめですよ。
改造品なのであくまでも安全は自己責任になってしまいますが、自分で手を加えてあかりがともった際は感動もひとしお。より愛着がわきそうですね。
ろうそくを入れるにはランタンの作りをチェック
ランタンの中にろうそくやろうそく型LEDライトを入れてゆらめくあかりを楽しめば、アンティークランタンならではの幻想的な雰囲気が満喫できます。このような使い方をしたい場合、ランタンの中にものを置けるかどうか作りをチェックしておきたいところです。
アンティークのランタンを開けると、底が平らなものと中に部品が残っているタイプの2種類があります。平らなタイプはもとはオイルランプを中に入れて使われていたもの。これなら置き型のろうそくやLEDライトも簡単に設置することができます。
一方ろうそくを挿して使用するタイプ、あるいはランタン自体にオイルなどの燃料を入れて使用するタイプは、中にろうそくの固定台や燃焼芯を繰り出す金具が残っており、希望するものが入れられないことも。このようなタイプは中の部品がはずれるのか確認してみるのがおすすめです。
意外と手軽なオイルランタン
アンティークのオイルランタンの中には、今もオイルを入れれば照明として実用的に活躍してくれるものが意外とたくさんあります。もともとアンティークのオイルランタンは屋外使用を念頭に作られたもの。頑強な作りをしているので、いいコンディションで残っているものが少なくないんです。
火を灯せばキャンプのような特別な気分が楽しめて、お子様などもきっとよろこんでくれるはず。気になる使い方やお手入れ方法はとても簡単です。
まず消耗品を準備
アンティークのオイルランタンを使う際に用意したいのが燃焼芯とオイルです。オイルは灯油を使ってもいいですし、匂いの少ないランタン専用のオイルを使ってもいいですね。芯も専用オイルもネットショップで簡単に購入が可能です。
火の扱い方は簡単
実際に火を灯すには、まず油壺の栓を開けてオイルを8分目まで注ぎます。芯を新しいものに交換した場合は、30分ほどそのまま置いて、芯にオイルを染み込ませましょう。
次にレバーを押し下げて火を風から守るためのガラスパーツである「ホヤ」を上げます。すると芯が備わった点火口が見えるのでそこに火を灯します。点火が確認できたらレバーを押し上げ、ホヤをおろしましょう。
火の強さは調節つまみで芯を上げ下げして、変えることができます。ススが出るのを防止するため、芯の頭は出し過ぎないのがポイントです。
火を消したい場合は炎が消えるまで芯を下げるか、息を吹きかければOKです。火を消した後はしばらく熱が残るので、ホヤには触らないようにしてくださいね。
メンテナンスは拭き掃除と消耗品の補充だけ
基本的なメンテナンスはホヤの汚れを柔らかい布やティッシュで拭くだけです。ランタンのホヤはレバーを使って引き上げた後、傾けると取り外すことができます。その際に芯に水分が付かないよう、芯とその周りにはできるだけ触らないのがおすすめ。水気を含むときれいな炎が上がらなくなってしまうのです。
後は必要に応じて消耗品である芯とオイルを補充してあげましょう。オイルが無くなると芯自体が燃え始め、芯の寿命が短くなってしまうので、オイルは絶やさないよう補充してあげてくださいね。
最後に
照明用のアンティークランタンの選び方、そして簡単な使い方をご紹介してきましたが、いかがでしたか。「思いもしなかったアンティークランタンが、照明として使えそう。」「アンティークランタンはディスプレイにしか使えないと思っていたけど、照明として使うのもいいな。」そんな発見があったかもしれませんね。
ぜひあなたに合ったアンティークランタンを照明として取り入れて、素敵な夜時間をたのしんでいただければと思います。いつもと違ったひとときが、きっと味わえるはずですよ。