あなたがアンティークソファに求めるのは、”味わい深さ”でしょうか?それとも”一点もののデザイン”でしょうか?
“アンティークソファ”と一括りに言っても、各国でそのカラーは様々。中でもアンティークソファの代表格といえば、イギリスやフランスのヨーロッパのソファたちです。「エレガントな感じのソファがほしい!」と思っているソファのほとんどは、ヨーロッパのアンティークソファと言っても過言でもありません。
そこでRAFUJU MAGでは、各国で毛色の異なるアンティークソファの種類をご紹介!本日の記事では、イギリス・フランスのものを中心にご紹介していきますよ。
とっておきの一点を選ぶ前に、まずはアンティークソファの予備知識を増やしておく事から始めましょう。
アンティークソファをくまなく探すために知っておきたいこと
とっておきの一点を選ぶためには、可能な限りくまなく選択肢を挙げておきたいですよね。
実は、これからご紹介するアンティークソファの中には、正式には「ソファ」という名前が付いていないものもいくつかあります。
同じようなデザインものでも「ソファ」として販売されている事もあれば、正式な名前で販売されている事もあったりと、アンティークショップによってバラバラなのです。
インターネットで購入を考えている場合はもちろん、下調べしてから店頭で選ぶ場合にも「アンティークソファ」と「正式名」の両方で探すのがおすすめですよ。
ここはチェック!ヨーロッパのアンティークソファの代表的な4種類
形や用途によって、様々なエレガントなソファが存在するヨーロッパ。アンティークでもよく見かける伝統的な4種類を一緒に見ていきましょう。
歴史が古いものから順に、ご紹介していきますよ。
クッションが付いたベンチのような「セティ」
ソファというよりも、まるでクッションが付いているベンチのような「セティ」。現行品でも似たような形のものが販売されているので、なんとなく見覚えがある方も多いのではないでしょうか。
セティは本来、背筋を伸ばして座る「椅子」に近いものなので、ゆったり体をあずける「ソファ」とはちょっと一線を画している印象ですが、セティが進化し、後にソファが生まれたとも言われています。
セティの特徴は、木製の華奢なフレームに布張りの座面が付けられているのが基本。もともとは上流階級の人々が客間に置いてもてなすのに使っていたという事もあり、フレームに施されている優美な彫りや、金銀の糸を織り込んだ高級な張り地など、細部まで贅を尽くした美しさが光ります。
フレームの彫りや張り地の模様は作られた年代によってさまざまなので、色々吟味して選びたいところですが、特に「セティの顔」とも言える背もたれ部分の彫りのモチーフは、セティの印象を左右するポイントの一つなので、ぜひ注目してみてくださいね。
羽のような背もたれの「ウィングバックソファ」
その名前の通り、背もたれの形が羽を広げているような形の「ウィングバックソファ」。
後頭部まですっぽり覆うような高い背もたれと、しっかりとした肉厚なクッションで作られているのが特徴です。
アンティークのウィングバックソファで多く見かけるのが、ベルベッド(パイル地)や本革が張られているもの。
また、2~3人掛けのものはもちろん、1人掛けタイプのものもアンティークで見つける事が出来ますが、1人掛けのものは「ウィングバックチェア」と呼ばれていることもあるので、ネットで探す際はそちらでもチェックするのがおすすめです。
こちらのアンティークソファは肉厚な分、圧迫感が出やすいため、置く部屋とのバランスに配慮しなければなりません。ただ、時折小ぶりなものも流通する事があるので、がっかりせずに根気強く探してみてくださいね。
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高級感も存在感も抜群の「チェスターフィールドソファ」
この見た目にピンときた方もいるであろうこのアンティークソファ。このソファは「チェスターフィールドソファ」と呼ばれています。
見ての通り、先ほどご紹介した「ウィングバックソファ」を踏襲した形をしていますが、何よりこのチェスターフィールドの特徴は、革張りにボタン留め、そして鋲(びょう)が打たれているところでしょうか。
このウィングバックタイプの他に、アームから背もたれまで高さがフラットなタイプ(※)や、ロッキングチェアタイプのものも、アンティークで流通しています。
一見高級感たっぷりな見た目のチェスターフィールドソファですが、使い込まれたアンティークだからこその味わい深い革張りで、意外にもカジュアルなコーディネートにも相性が良いのです。
アンティークのチェスターフィールドソファのコーディネート例は、後ほど違う記事でご紹介していきたいと思います。
※アームと背もたれの高さがフラットなボックス型のソファは、別名「クラブソファ」と呼ばれ、この名前で販売される事もあります。
アシンメトリーなフォルムの「シェーズロング」
左右非対称のユニークな形の「シェーズロング」。きっと名前を初めて聞いた方も多いのではないでしょうか。
フランス語で”長椅子”を意味するシェーズロングは、ソファというよりもともとはフランスの宮廷で貴婦人が休息を取るための家具、つまり”寝椅子”的なものとして作られたと言われています。
その由来からも分かるように、座面の幅が体全身をあずけられるほど広く作られていたり、片側に傾斜したアームが付けられています。装飾はヨーロッパの伝統様式らしく華やかで、セティのようにフレームの彫りや、高級感溢れる張り地が目に留まります。
幅の広いサイズや、ゴージャスな装飾的にも、家での使用はあまりイメージしにくいですが、レセプションルームなど来客をもてなすような空間には映えそうですね。
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最後に
イギリスやフランスの、優美な雰囲気あふれるヨーロッパのアンティークソファたちをご紹介しましたが、いかがでしたか?
中には、「腰をおろしてゆったりくつろぐ」という今のソファの主流とは少し離れた、意外なものもありましたよね。
まだまた各国紹介しきれないアンティークのソファたち。次回は日本のアンティーク・ヴィンテージ(ビンテージ)のものをご紹介していく予定ですので、お楽しみに!