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和箪笥がもっと面白くなる!箪笥の基本的な各部位とその名称

和箪笥に興味を持って、もっといろいろ知りたいと思いネットで商品を見たり本を読んだりすると、読めなかったり、一体何のことか分からない単語が出てきたりしませんか?
そう、和箪笥には、私たちが現在親しんでいる家具にはない部位がいろいろあり、そのひとつひとつにちゃんと名前がついているのです。新しい名前ばかりで覚えるのが大変かもしれませんが、この名称をきちんと知ることで知識もグンッと広がり、和箪笥がますます面白くなってくるので、最初のうちにきちんと押さえておきたいところです。
そこで今回は、箪笥の基本的な各部位とその名称、ついでに各役割なども併せてご紹介していきましょう。

衣装箪笥と帳場箪笥を例にとった金具の名称

箪笥の部位の名称
今回はわかりやすいように、以前RAFUJU INTERIOR PHOTO GALLERYでご紹介した「日本の伝統家具の趣を嗜む。夫婦二人で暮らす大人の和モダン」で使用した、この二つの箪笥(奥からそれぞれ衣装箪笥、帳場箪笥)を例にとって、部位の説明をしていきます。

箪笥の印象を決める、引手にまつわる部位とその名称

箪笥の前金具
抽斗(ひきだし)の開け閉めに使うお馴染みの金具は、ついつい “取っ手” と呼びたくなりますが、これは和箪笥の場合 “引手(ひきて)” と呼ばれています。
引手のデザインにもいろいろあって、その形によって箪笥の印象も変わってきます。ちなみに今回の二つの箪笥はどちらも、一般的によく使われている蕨手(わらびて)と言うデザインです。
そしてここでは分かりませんが、この引手が直接抽斗にぶつかるのを防ぐために抽斗の表面についた、小さな突起のような金具が “鋲(あたり)”。それから引手の台座とも呼べる金具は、”引手通し座金(ざがね)” と言います。
この帳場箪笥はさらに、”錠前(じょうまえ)” と呼ばれる鍵穴のある金具とこの引手通し座金が一体化した、面白いデザインになっているので注目ですよ。

補強と装飾を担当。箪笥の輪郭をかたどる金具たち

箪笥の縁金具
輪郭をかたどるようにたくさんついている金具のひとつひとつにも、ちゃんと名称があります。
まず箪笥の枠組み部分についている金具は総じて、”縁金具” と呼ばれています。その中でも例えば、箪笥の上部、角の三つ又になった縁金具は “とんぼ” と呼ぶなど、同じ縁金具でも形によって名前が違うそうです。
また、抽斗の四つ角についているのは、”隅(すみ)金具”。どの金具も補強のために付けられたのが始まりですが、最初にお話したように、シンプルな作りの箪笥の装飾の役目をこなしていますね。

今の暮らしでも馴染み深い、抽斗や引き戸

箪笥の抽斗や戸棚
すでに初めて聞く名前ばかりで覚えきれない…と言う方への息抜きも兼ねて、今度はもうすこし馴染みのある抽斗や戸について学んでいきましょう。
先ほどから使っている “抽斗” と言う漢字。”引き出し” でも間違いではありませんが、和箪笥の話題ではよくこちらの “抽斗” が出てくるので、覚えておくといいですよ。
この抽斗の前面のことはそのまま、”前板” と呼び、ここには欅(けやき)などの木目がきれいな堅木(かたぎ)が多く使われています。ちなみに今回の衣装箪笥の前板は、堅木ではありませんが、湿気や火にも強い特性を持つ桐材です。
それから帳場箪笥の中央についている、”引き戸” 。障子戸などでもよく見られますが、このように二枚の引き戸が前後している仕組みを、”引違戸(ひきちがいど)” と言います。

箪笥の枠組み部分にもちゃんと名称が

箪笥の棹通し
最後に簡単に、箪笥の枠組み部分の名称についても触れておきましょう。
まず箪笥の上部ですが、これは今でもテーブルで使われるように “天板” と呼びます。それに対して側面は、”側板(がわいた)” と呼ばれ、上下二つに分かれる重ね箪笥の場合はさらに、”上置(うわおき)”、”下置(したおき)” と呼び分けられます。
また先ほどお話ししませんでしたが、側板についた、長い引手のような金具は “棹通し(さおとおし)” と言って、箪笥を持ち運ぶ時に、棹を通して担ぐための金具です。

最後に

基本だけでもこんなにあるの?と、たくさんある箪笥の部位とその名称にびっくりした方もいらっしゃるでしょうね。
でも本当にこれはまだまだ序の口で、同じ衣装箪笥でもまだ他の部位がついたものもあったり、錠前ひとつを取ってもまだ細かな部位があったりします。そんなことも少しずつご紹介していけたらと思っていますので、どうぞお楽しみに。

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