お買い物こちら

キーワード検索

アンティーク辞典アンティーク辞典

アンティークカメラとは

色褪せないアンティーク・ヴィンテージカメラの魅力

アンティークカメラとは、古いフィルムカメラのことで、主に1960年頃までに各国で製造された電池不要またはその消耗時でも動作可能な機械式カメラのことを指します。趣のあるデザインや耐久性、またその希少性から、収集品や趣味の実用品として世界的な人気を誇っています。
今回はそんなフィルムカメラの歴史を紐解きながら、アンティークカメラの種類などもご紹介して行きます。

フィルムカメラは観賞用・実用、どちらとしても根強い人気

一眼レフ pentax

最古のカメラは、カメラが発明された19世紀前期の製品とされています。愛好家団体や個人の見解により違いがあるものの、およそ1970年代までの各社の名機・高級機までとされています。また「クラシックカメラ(略称クラカメ)」「ヴィンテージカメラ」「オールドカメラ」等の類似呼称もあり、年代や機種範疇に違いもありますが、ほぼ同義的となっています。
戦前・戦後のライカやコンタックス等のドイツ製カメラの評価が高く、その性能や稀少価値により、かなりの高額で取り引きされることもあります。

国産では、ニコンやキヤノン・ペンタックス・ミノルタ・オリンパス等があり、特に技術的にドイツと並んだ戦後製品の評価が高く、収集品・実用品として、前者同様、世界で人気を博しています。
多機能・便利なデジタルカメラ全盛の今もなお、不便ながらも品質や趣に長けたアンティークカメラは、不滅的人気を誇っています。

世紀の発明「ダゲレオタイプ」からはじまった、カメラの歴史

カメラのはじまりは大きな木箱から

蛇腹カメラ

カメラの結像現象はピンホール式の「カメラ・オブスクラ(オブスキュラ)」で古代から知られていましたが、写真のように映像を記録することは出来ませんでした。
長らく風景観察や写生補助等に使われましたが、産業革命が進行する19世紀初頭のヨーロッパで実験が始まり、1820年代頃から薬品による定着が成功するようになります。

そして同30年代にフランスのダゲールが銀板写真術「ダゲレオタイプ」の実用化に成功しました。世紀の発明・写真術の誕生です。フランス政府はその特許を買い取り39年に公開し以降欧米で急速に普及しました。
また、同年には初の市販カメラ「ジルー・ダゲレオタイプ」も発売。それはレンズ鏡筒付の大きな木箱で、10分以上の露光を必要としました。

形を変え、進化し続けたアンティークカメラ

モノクロ 写真

1840年には複製可能なネガ・ポジ式写真術「カロタイプ」が完成され、48(嘉永元)年にはダゲレオタイプが日本に渡来し使用と研究が始まります。51年には折り畳み式蛇腹焦点機構を備えたダゲレオタイプ、同年には湿板写真術、53年にはステレオカメラ、61年には3色天然色法や一眼レフも考案され、アンティークカメラは進化を続けました。

また1871年にゼラチン乾板が発明されて爆発的に普及し、薬品処理からの解放や露光時間短縮と小型化による手持ち撮影が実現します。80年代は蛇腹が先細り型に改良され、二眼レフが登場しました。

そして89年には樹脂製ロールフィルムやレンズ交換が容易なフォーカルプレーンシャッター機も登場し、19世紀末には現在の原型となる方式がほぼ出そろいました。

より多くの人に使いやすく。小型化していったアンティークカメラ

Contessa Nettel Piccolette

蛇腹式の小型カメラ。(Contessa Nettel Piccolette(コンテッサネッテル ピコレット)

1900年にはコダックが簡便安価な1ドルカメラを発売して写真の大衆化に貢献し、03年には小西が初の国産アマチュアカメラ「チェリー」を発売します。20世紀に入るとアンティークカメラは更に小型化を指向し、1912年発売の蛇腹式超小型機「ヴェストポケットコダック」が人気を博し、各国のカメラに影響を与えました。
そして蛇腹式カメラも小型化が進み、両手に収まるサイズにまで進化することになりました。

そして1925年にドイツで初の35mmフィルム使用高性能カメラ「ライカ(Leica)」が発売。今に続く横長の金属製小型精密カメラの誕生で、その実用性はコンタックス等の追随や模倣を世界に生みます。
また正確な撮影と高速露光が可能な報道用カメラや広告・ファッションに多用されたローライフレックス等の近代的小型二眼レフも発達します。

『ポラロイドカメラ』の登場と、日本製フィルムカメラの発展

ポラロイド カメラ

インスタントカメラの原点、ポラロイドカメラ(アメリカ製/ポラロイド社 LAND CAMERA(ランドカメラ)95B)

1948年には蛇腹式インスタントカメラ「ポラロイド」が登場。戦後もドイツが先進国でしたが、50年代から名機「ニコンM」を始めとする日本製品の攻勢が始まり、特に先進機能の搭載で使い勝手を向上させた35mm一眼レフカメラで世界市場を席捲します。
そして60年代には日本製カメラは販売数・価格共にドイツを凌ぎました。

フィルムカメラ フジペット

当時、初心者でも簡単に扱えるというコンセプトで1950年代に発売されたFUJIPET(フジペット)

その後も35mm一眼レフを主流として、各国で様々なカメラが生産され高性能・多機能化が進むと共に、電子化や素材の樹脂化が進みます。
そして90年代以降の急速なデジタル化――。性能や利便性は向上しますが、質感あふれるかつての趣は失われます。しかし、それにより古き良き趣を持つアンティークカメラが、更に注目されることにもなりました。

アンティークカメラの素材と分類

カメラ 銀塩

金属のどっしりとした佇まいはアンティークカメラの魅力のひとつ

アンティークカメラの素材は、当初は主に木材が使われ、金属は部品に使われるくらいでした。
その後、紙や皮革が加わり、20世紀に入ると金属製のカメラが出始め、最初は真鍮板や銅版・鉄板、のちにはアルミニウムや合成樹脂も使われ軽量化が図られます。

Pouva Start

合成樹脂で作られた軽量なカメラ。(ドイツ製 Pouva Start(パウファ スタート)

感光材(カメラで捉えた光や影を写し取るための媒体)別に分類すると、銀板カメラ・湿板カメラ・乾板カメラ・ロールフィルムカメラ(120フィルム〈ブローニー版〉・35mmフィルム・ロールフィルムバック〈ホルダー〉等)があります。

形態による分類では、折り畳み可能なフォールディングカメラ(蛇腹カメラ・鏡胴カメラ〈テレスコピック〉)、固定鏡胴カメラ(箱型カメラ〈ボックスカメラ〉・レフボックスカメラ〈ピント合わせ不可ファインダー付き〉)、ピント合わせ可能なファインダー付きのレフレックスカメラ(一眼レフカメラ・二眼レフカメラ)と言った種類があります。

またシャッターによる分類では、レンズとシャッターが一体化したレンズシャッターカメラや本体に内蔵されレンズ交換が容易なフォーカルプレーンカメラがあり、これよりさらにレンズ交換が可能か不可かの分類に分けることが出来ます。

アンティークカメラ

左上/2眼レフ BEAUTY FLEX(ビューティフレッックス)D

右上/蛇腹式カメラ Eastman Kodak社Kodak Bantam Special(コダックバンタムスペシャル)

左下/1眼レフ NO.212124 Canon(キャノン)ⅡD改型

右下/初心者向けの低価格カメラ 富士フィルム FUJIPET(フジペット)

ライカ、コンタックス、ニコン…フィルムカメラの代表機種の紹介

2眼レフカメラ

19世紀の代表的機種は、世界初の市販カメラジルー・ダゲレオタイプを皮切りに、フォクトレンダー社の初の金属製カメラ肖像写真用ダゲレオタイプ、英国製湿板カメラオットウィルや蛇腹乾板カメラファローフィールド、世界初のロールフィルム機No.1コダック、初のフォーカルプレーン機で報道向けの独ゲルツ製アンシュッツ・クラップカメラやアンゴー等があります。

また20世紀前半には、初の小型機ヴェストポケットコダック、独ツァイスの箱型機ボックステンゴール、独ライツの初の35mm小型機ライカA、独コダックの小型機レチナ、ツァイス製高性能小型機コンタックス1や初の電気露出計搭載のコンタックス3、米フォーマーグラフレックスの報道機スピードグラフィックや近代的一眼レフの先駆機ナショナルグラフレックスが製造されました。

そして20世紀後半には、レンジファインダーの最高傑作ライカM3、小型名機キャノンIVSbやニコンSP、スウェーデンの中判一眼レフ決定版ハッセルブラッド1000F、ファッション写真定番の二眼レフローライフレックス2.8D、世界を席巻した一眼レフニコンFといった数々の名機が生み出されました。

お買い物はこちら