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企業看板とは

レトロなデザインがおしゃれ!ヴィンテージ企業看板のご紹介

日本の企業看板の歴史は奈良時代からと言われており、商工業が発達した江戸期以降(17世紀~)に発展しました。
看板は企業の顔となる存在。古い看板にも素材が吟味され、意匠が凝ったもの、ユニークなもの、美術・芸的価値のあるものが多くみられます。近年、こういった凝った作りのヴィンテージ看板は、コレクターの収集品としてだけでなく、おしゃれなレトロ雑貨としても人気です。
屋外の目をひく存在・看板。ここでは、そうした日本の企業看板についてご紹介していきます。

企業看板が身近な存在になるまで

「看板」はいつ登場したか

レトロ雑貨 看板

日本での商店の存在は、奈良期以前に開かれたとされる最古の市・海石榴市(つばいち)と言われています。
この市に看板や看板に類似する物はなく、並べられた品物がその役目を果たしていたと思われます。

しかし、律令の解説書『令義解(りょうのぎげ)』には、市では店ごとに「絹肆(絹の店)」のような標識を掲げることが指示されており、奈良期には企業看板の前身が存在したとみられています。

また、平安初期(10世紀)の律令細則『延喜式(えんぎしき)』にも、市の店は額を立て店名を記すことが指示されています。これら古代の看板は、いずれも屋号ではなく品名が記されたとみられ、板状であったこと以外の外観等は不明です。

最古の看板は将棋の駒?!

レトロ ポスター

看板の形態が判明するのは15世紀後半室町期の『星光寺縁起絵巻』(せいこうじえんぎ)で、筆売りの家に筆の絵が掲げられているのが最古とされます。
また、16世紀前期の『洛中洛外図』(らくちゅうらくがいず)にも、軒に下がる将棋の駒形の板に筆等の絵が描かれたものが見られます。
いずれも小型で、商品の絵を描く看板が一般的だったことが推定されます。

看板は企業の顔。贅を凝らしたデザインの看板が登場

看板 木
そして、江戸期に入ると、平和の到来によって消費活動が盛んになり、看板もそれを反映して発展を始めます。
京・大坂等の上方から、江戸が主流となり、職種による様式の定型化や金銀箔・蒔絵・鍍金等を施す豪華なものも現れ、広告として大金をかけるようになりました。
そうした盛況ぶりは、17世紀後半以降、幕府に度々禁令を出させるほどとなりました。

家具や照明を看板にするアイディアも出現。進化を続けた企業看板

屋内看板

衝立 レトロ

衝立式の「置看板」(大正〜昭和期)

18世紀後半の明和・安永期頃から、様々な形状や意匠の企業看板が出現します。

屋内用には衝立式の「置看板」や壁掛けの「壁看板」、それを豪華にした「飾看板」等があります。

照明入り看板

北海道民芸家具 照明

屋外用には軒に吊るす最も一般的な「軒看板」や街路に置く立体的な「立看板」、狭い街路で発達した屋根置きの「屋根看板」等がみられました。
他には、旗や幟を利用した「旗看板」「幟看板」等もあり、業種により使い分けられました。

また、夜間営業用には「行灯看板」や「提灯看板」、表障子を利用した「障子看板」が使われます。

ブリキ看板

近代明治に入ると(1868年~)商圏が拡大したため、店頭だけでなく通行人を対象とした企業看板が普及します。

看板 ブリキ
その素材も従来の紙や木製のほか、舶来素材のブリキやトタンにペンキを用いた近代的なものが現れました。
それらは明治末から急速に発達し、同24年には初の鉄道看板も登場。また看板屋の活動も活発になりました。

ホーロー看板

近代日本の看板を代表する存在である琺瑯(ほうろう)製の「ホーロー看板」は、明治末に登場したとされます。
塗装や印刷可能で光沢があり、水や火にも強いホーロー看板は、間もなく看板の主流となりました。色々な商品やサービスの看板が、様々な形状や意匠で大量に作られ、日本中の人目に付く場所に貼られたのです。

レトロ ホーロー 看板
ホーロー看板の材料である板琺瑯は金属板にガラス釉薬を焼きつけたもの。そのため、大きさは最大畳一枚くらいまでとなり、それ以上の場合はトタン看板等が使われました。
ホーロー製企業看板は明治から昭和にかけて栄え、一時代を築きますが、昭和50年代(1975年~)に終焉を迎えました。

その原因は、新製品の生まれる周期が早まったことや住宅事情の変化で看板を貼る場所がなくなったこと、そして広告の主流が新聞やテレビ等のマスメディアに変わったことでした。

木製看板

欅 看板

高級木材である欅(ケヤキ)の一枚板が使われた本酒の木製看板

企業看板の材質や形状・意匠は実に多様で、その製作にも様々な技術が必要です。
昔ながらの木製の場合、寺社等で使われる扁額(へんがく)や木版印刷等の技術が用いられ、その他、木工や墨書・陽刻・陰刻・顔料彩色・金彩・漆芸・金工等も用いられました。

また、木目が美しいことで高級木材とされている欅(けやき)や、玉杢などの珍しい杢目を持った「銘木」(めいぼく)が使用されているものも見られます。

その他にも様々なバリエーションの看板が

そして、文字を使わず商品そのものを模した「実物看板」や、商品容器を模した「容器看板」も数多く現れました。
大陸風看板の「招牌(しょうはい)」や「望子(ぼうし)」、江戸文化に影響された「判じ物」「語呂合わせ」を絵や文字で表現した看板も流行しました。

木製、ホーロー、ブリキ…様々な形や素材のレトロ看板

企業看板には平面だけでなく、家具や照明を看板として利用したものなど、様々な種類があります。

壁面に掲げる壁面看板、屋上に掲げる屋上看板、地面に立てる建植看板(野立て看板)、昔ながらの木彫看板、

看板 木製

暖簾、タペストリー、建屋前面に意匠的に施すファサード看板、庇代わりのテント看板、地面に置く置看板、
壁面から布を下げるバナーフラッグ、柱上に設置するポールサイン、立体文字のチャンネル文字、折り畳み式のスタンド看板、気球付きのアドバルーン、
コカコーラ 看板

壁面上部に縦付けされる袖看板、屋上に置かれる屋上広告、吊り下げ幕の幕看板・垂看板、物の形状を模した模型看板、
のぼり旗、窓に貼られるウィンドサイン、ポスター・貼紙等があります。

オロナミンCや金鳥のヴィンテージ看板など、人気の高い看板各種

オロナミンC 看板
近年人気が高いホーロー看板にも多くの種類があり、形状では縦・横長方形、縦・横細長方形、縦・横楕円形、正方形、正円形、菱形、商品の輪郭形、複数で一商品を表わすもの等があります。

内容では薬、食品、衣料品、日用品、化粧品、電化製品、乗物等や、それらに住所表示を加えたものもあります。
また、著名なものには、仁丹、中将湯、ケロリン、ボンカレー、オロナミンC、福助、菅公、金鳥、アース、オロナイン等があります。いずれも現代のものにはない独特のレトロな雰囲気があります。

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