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ドローリーフテーブルとは

ドローリーフテーブルとは、必要に応じて天板を拡張できるエクステンションテーブルの一種です。天板下の左右にサブ天板をもち、それを引っ張り出すことで、左右または片面の天板を拡張することができます。広げると倍近くの長さに拡張されます。
16世紀からイギリスやフランス、フランドル(オランダ・ベルギー)で作られ、そののちに西洋各地に広まりました。この記事ではアンティークのドローリーフテーブルについて様々な角度からご紹介します。

ドローリーフテーブル

ドローリーフテーブルの構造

ドローリーフテーブル 構造
ドローリーフテーブルは、脚上に組まれた枠の上に左右・中央、それぞれの天板が重ねられています。
天板を展開した際の左右の天板は、サブ天板に付けられた2本の柱を枠に固定させています。

ドローリーフテーブル 広げ方
そしてその左右の天板に中央の天板を重ねているのですが、その際、天板裏にある突起と本体の枠中央にある穴にはめ合わせて固定されます。
この構造によって、畳んだ状態でもサブ天板が飛び出たり、中央の天板が動くということが無くなり、快適に使用することができます。

サブ天板の広げ方、しまい方

ドローリーフテーブル 拡張

拡張の方法は簡単で、中央の天板を少し上に押し上げながらサブ板を引き出すだけです。
サブ天板に斜めに付けられた2本の柱によって、天板が持ち上がり、中央の天板と同じ高さの位置に固定されます。
左右の天板をしまう場合は、拡張する動作を巻き戻すように、中央の天板をいちど持ち上げ、サブ板を押し入れます。

このように、簡素な構造ながら、左右または片面ずつの拡張も可能で、非常に実用性の高い優れた仕組みになっています。

名前について

ドローリーフテーブル アンティーク

「ドローリーフ(引き板)」の名称は、天板を広げる際に引き出される左右のサブ天板から付けられたとされます。
主に食事用のダイニングテーブルとして使われていた為、「ドローダイニングテーブル」や「ドローテーブル」、また「ドローアウトテーブル」「ドロートップテーブル」等とも呼ばれます。

ドローリーフテーブルの歴史

ドローリーフテーブル コーディネート

ドローリーフテーブルは16世紀以降のキッチン、ダイニングの発達と共に、食卓として発展したとされます。後で紹介する中世の大型長テーブル「リフェクトリーテーブル」の発展形として16世紀にイギリスやフランス、フランドルに現れ、17世紀以降のヨーロッパ各地で流行しました。

ドローリーフテーブルはイギリスの家具?

簡単な動作で天板を拡張することのできるドローリーフテーブルの構造は、イギリスが発祥ともされます。
このように言われている理由の1つには、ヨーロッパのドローリーフテーブルのデザインの中で、得に著名であったものが、重厚なイギリス・エリザベス様式であった、と言う事が挙げられます。

ドローリーフテーブル イギリス
ですが、装飾の様式や技術の系統から、当時流行したルネサンス様式家具の本場、イタリア・フィレンツェか、木工の先進的な地域であったフランドル地域での発生も考えられており、その発祥や起源は今だ謎の部分を多く残しています。

ドローリーフテーブルのルーツ、「リフェクトリーテーブル」

イギリス ダイニングテーブル

ドローリーフテーブルのルーツとされる「リフェクトリーテーブル」(長テーブル)は、16世紀初期製とみられるものがイギリスやフランスに現存しています。天板を2本の脚で支える構造で長方形の天板を持ったテーブルで、ダイニングテーブルのような使われ方をしていたと言われています。
ドローリーフテーブルはダイニングテーブルの需要が向上したころに、リフェクトリーテーブルの発展型として発生したとみられます。

地域ごとのドローリーフテーブルの特長

16世紀後半になると、フランスやイギリス、フランドルでのドローリーフテーブルの本格的な利用がうかがわれるようになります。大型の食卓としての様式は変わらず、地域色が現れ、地域ごとの伝統や流行に合ったデザインが見られるようになります。

フランス:イタリア・ルネサンス様式にならった装飾彫刻を脚部分にほどこしてあり豪華なものが多い。
イギリス:ゴシックとフランドル様式に影響され、エリザベス様式による球根飾り等の装飾をもつ重厚なものが多く見られます。
フランドル:球根飾り等の曲線的なデザインと、その他の直線的なデザインを調和させたものなど、様々なデザインが生まれました。その中でも特に、イギリスのデザインを模したものが代表的です。

ドローリーフテーブルは「脚」のデザインにも注目

17世紀に入ると、ドローリーフテーブルの流行が始まります。スイスやドイツ等のヨーロッパ各地でも作られるようになりました。
イギリスにおいては新たに流行した玉を連ねた数珠形や、らせん形などの挽物(ろくろで製作されたもの)脚が登場したほか、ゴシック様式のブルボーズ(球根)レッグのものも作られました。これらのデザインが生まれ時期は家具のデザイン・様式の変革・発展期とされ、「ジャコビアン様式期」(1603-89)と呼ばれています。

アンティーク 脚そして17世紀後期からは当時のイギリスの植民地、北米でも人気を博し、当地のコロニアル様式とその後継のフェデラル様式にも影響を与えます。
またフランスでは新たにバロック様式の影響を受けたルイ13世様式や14世様式が生み出され、ドローリーフテーブルもこの様式に合わせて作られました。

ドローリーフテーブルのライバル、「ドロップリーフテーブル」とは?

ドロップリーフテーブル アンティーク

しかし17世紀後半になると、同じエクステンションテーブルに分類される「ドロップリーフ(バタフライ、ゲートレッグ)テーブル」が流行します。
このドロップリーフテーブルは、天板左右に蝶番(ちょうつがい)で繋いだ作りによって、天板の拡張幅が広く、また、使わない時には小さく畳んでおくことができます。
このドロップリーフテーブルの流行に押され、ドローリーフテーブルの需要は長く途絶えることになりました。

機能性と美しいデザインでドローリーフテーブルは復活

しかし、19世紀以降の折衷主義や復古様式により、ドローリーフテーブルの機能性・デザイン性が見直されることになります。
そして近代の生活に合わせたサイズやデザインで復活して行きました。

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