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ルイ16世様式とは

ルイ16世様式とは、18世紀後半のフランス・ブルボン朝末期のルイ16世期における文化・芸術の表現様式です。主に内装や家具などの装飾美術に用いられました。前代のルイ15世様式(ロココ様式)の装飾を極めた華美なフランス・バロックに変わり、新古典主義を反映させた左右対称や直線による厳正さがあります。荘厳すぎず、装飾や細部に女性的な繊細さも併せ持った様式として流行しました。

ルイ16世様式の家具の特徴

ルイ16世様式が流行する前まで主流であったロココ様式(ルイ15世様式)が、人工的・技巧的・通俗的になりすぎた反動か、古代ギリシアやローマ時代の建物を手本とした新古典主義(ネオクラシズム)が注目されました。
そのため、ルイ16世様式はロココ様式に比べて直線的で左右対称、装飾が控え目なのが特徴です。
古典的なまとまりがある中で、ロココの影響も残っており、可憐なモチーフや華やかさのある装飾が施されていて、それまでに培われた高度な技術や洗練された意匠が見られます。

「ロココ調」について、以下でも解説しています。こちらもぜひご覧ください。

⇒RAFUJU MAG 辞典「ロココ調とは」のページはこちら

装飾


テーブルや椅子の脚は、前代に流行したカブリオールレッグ(猫脚)とは打って変わって、直線で先細りのデザインがメイン。そこに挽き物加工やフルーディング(縦方向の溝堀り)等の彫刻が施されています。
椅子の肘には、立体感が控え目ながら精巧で美しいアカンサスの葉や渦巻き、鳥や幾何学模様が施され、精巧で華やかながら自然さのあるモチーフを表現しています。また、座面の張地にストライプ柄が多いことも特徴のひとつです。

ルイ16世様式の歴史

1750年代、ポンペイの発掘によりヨーロッパに古代ブームが起こり、同時期にイギリスでは旅行ブームがあり人々の古典への憧れが強まります。その中で建築理論家や美術史家によりロココ的流行が断ち切られ、新古典主義(ネオクラシズム)が成長してゆきます。
1774年にルイ16世の治世が始まると、更に古典主義の傾向が強まります。ヴェルサイユ宮殿のルイ16世の居室やマリー・アントワネットの別荘の内装は、王立建築物彫刻師のルソー兄弟により直線的な装飾で飾られました。

内装以外の装飾や家具でも、古代エジプトやギリシア、ローマ風のデザインが流行し、全体的な形状が直線的となってゆきました。色使いや装飾使いに前代のロココ様式の面影がありつつも、シルエットは直線的で左右対称、荘厳さのあるルイ16世様式が確立します。

1789年、長年の浪費や戦争負担等により王国は革命を招いて崩壊。宮廷やブルジョワが支えたルイ様式も終焉を迎えることとなります。しかし、次代を先取りした様式でもあったルイ16世様式はナポレンオン期に引き継がれ、西洋文化の中心地様式とし世界や後代に影響を与えることとなりました。

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