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オケージョナルテーブルとは

オケージョナルテーブルは主に18世紀以降、家具文化を先導したフランスとイギリスで発達し、その後世界に広まりました。日本ではオケージョナルテーブルの呼称はアンティークの世界に限定的で、補助テーブル等の別名やサイドテーブル等の専門名で呼ばれることが多くなっています。しかしその使い勝手の良さにより欧米同様の人気を誇っています。

また、オケージョナルテーブルは、特に用途が決められておらず、必要に応じて様々な用途に使われる小型の補助テーブルです。17世紀末頃イギリスに現れたサイドテーブル(脇卓)辺りが起源とみられ、椅子に対応した食卓同様の高さ、邪魔にならず移動至便な小型軽量の造りが特徴で、方形の天板に脚がつく簡素なものを始め、様々な形状のものがあります。

様々な呼び名があるオケージョナルテーブル

「オケージョナル」とは、「時折の」を意味する英語の形容詞で、臨時的に使われるテーブルであることに由来します。同様の使われ方をする様々なテーブルの総称的名称で、起源は定かではありませんが、呼称としては19世紀初頭には存在したとされ、実際の家具としては17世紀末に流行した小さな引き出し付きのサイドテーブルがその源流とみられます。

それは上流階級の人々が喫茶や喫煙・ゲーム・書き物等に用いたもので、その後、様々な専門テーブルに派生しました。よって、それらとオケージョナルテーブルとの区分は曖昧となりますが、専門的装備をもつものは除外される傾向があり、また元は用途がありながらアンティークとなり判らなくなったため、便宜的に呼ばれる可能性も想像できます。

オケージョナルテーブルと似た用途を持つ家具

オケージョナルテーブルの範疇に含まれるものにはサイドテーブル、エンドテーブル(脇机)、ソファテーブル、コーヒーテーブル、ゲームテーブル、カードテーブル、カクテルテーブル、ランプテーブル、ネストテーブル(入れ子卓)等がありますが、標準的な椅子に対応しない背の低いタイプや、飾棚のコンソールテーブル等は含まれない傾向があります。

オケージョナルテーブルの歴史

オケージョナルテーブルのはじまり

オケージョナルテーブルの起源は定かではありませんが、17世紀末にイギリスで流行したサイドテーブルが原形ではないかとみられます。それは、当時上流階級で流行した喫茶やカードゲームが影響したとされ、象嵌細工が施された長方形の天板下に小さな引き出しが一つ付くものが盛んに使われました。また、寝室で洗面や化粧用に使われた小さなテーブルがオケージョナルテーブルであったとの報告もあります。
当初は17世紀に流行したジャコビアン様式(1603-89)に特徴的な挽物(ロクロ細工)による螺旋状の脚などがみられ、その後、ウィリアム・アンド・メアリー様式期(1689-1702)には移住オランダ人職人により、更に高度で華やかな象嵌細工が施されました。

イギリス・フランスのオケージョナルテーブル

18世紀初期にはクイーンアン様式(1702-14)により「カブリオールレッグ(S字曲線脚、猫脚)」が流行し、オケージョナルテーブル系の家具にも影響します。また、イタリアのバロック様式風の豊麗豪華な彫刻も施され、化粧卓「ドレッシングテーブル」が派生するなど、家具の変革期と軌を一にする発展を遂げました。
一方フランスではコーヒー流行に伴いコーヒーテーブルが流行。その他コンソールテーブルやゲームテーブル等の派生品が次々登場し、ルイ王朝下におけるサロン文化隆盛に貢献します。またそれらには曲線を多用した繊細優美なロココ様式の装飾が施され、18世紀後半からは直線的意匠を多用した新古典主義様式も流行し、共に世界に影響を与えました。

世界の文化中心地となっていたフランスのロココはイギリスにも影響し、18世紀半ばのチッペンデール様式における「三脚テーブル」を生みます。また、世紀後半には新古典主義様式に影響されたアダム様式のテーブルも流行しました。その他、天板端の垂れ板によりその拡張が可能となるオケージョナルテーブル「ペンブロークテーブル」も登場します。

こうして、オケージョナル系を含む西洋テーブルの形体や種目は18世紀に完成されました。特に、小型の円テーブル「センターテーブル」がサロンにおける多目的テーブルとして社交文化の隆盛と共に西洋で流行したことは注目されます。また、18世紀には金属製キャスターの使用が本格化し、今日のオケージョナルテーブルの一部にも継承されました。

近代になってもオケージョナルテーブルはイギリスで発展

19世紀に入るとオケージョナルテーブルの名称使用が文献上に見られるようになります。そして、ソファの流行に伴い、垂れ板式拡張機構とキャスターがついた「ソファテーブル」がイギリスで誕生。中世等の古い文化に憧れる復古主義の中心であった同国では、ゴシックやルネサンス等の歴代様式を模した「リバイバル様式」が流行し、それらを併せた「折衷様式」のビクトリア様式(1837-1901)共々、様々な家具が模造・創造され、オケージョナルテーブルにも影響しました。

その後も様々な様式や素材・技術を採り入れながらオケージョナルテーブルは製作され、その実用性・快適さにより、今も世界で愛用され続けています。

オケージョナルテーブルの特徴(構造・形状・装飾・模様・材料)

部屋の動線や視界を遮らず、暮らしに便利さ、豊かさを添えるオケージョナルテーブル。その役割上、簡素な姿を基本としつつ、地域や時代毎に様々なものが作られてきました。

構造的な違い

その構造的な違いには、天板が拡張出来るもの(ゲートレッグテーブル、バタフライテーブル、ドロップリーフテーブル等)と出来ないもの、三脚式円テーブルの天板が垂直に立ち、収納が至便になるフォールディングテーブル等があります。

天板の形状

天板の形状は、長方形や正方形が多く、その他には円や楕円、三角、八角形等があります。

架台の形状

架台の形状は、天板の四隅付近を4本の脚で支え、その上下部分に横木が渡される簡素なものが多く、その他には中程に棚が付くものや、上部に引き出しが付くものなどがあります。

脚の形状

脚の形状は、角柱の中間に挽物装飾がつくものが多く、その他には角棒や丸棒、カブリオール形等があります。

彫刻装飾

彫刻装飾は、天板や幕板(天板下横木)・脚に施され、それらには、ルネサンスやバロック様式の影響による古代ギリシャやローマ由来のものが多く、模様も同じく、貝殻、アカンサスの葉、動物、人物、花、果実、渦巻等があり、彫刻以外の装飾には寄木細工(マルケトリー)や象嵌(インレイ)、板貼り(ベニアリング)、金箔貼り(ギルディング)、着色等があります。

脚の装飾

脚の装飾には、挽物による花瓶形、ボビン形(数珠状)やボビンとリング形、螺旋形(バーリーシュガーツイスト)、逆ティーカップ形等があり、その他には猫脚等への古代風彫刻等があります。

材料

材料には、当初はウォールナット(クルミ)、オーク(ナラ)、マホガニー等があり、その後、紙粘土や金属、石材、ガラス、樹脂等も使われます。

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