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プレジデントデスクとは

プレジデントデスクとは、主に組織の長や重役等が執務に使う為に作られた大型の高級事務机です。他には「エグゼクティブテーブル(デスク)」、「社長机」とも呼ばれています。
一般的に両サイドが引き出しになっている両袖机のものを指すことが多く、装飾の凝った重厚感ある造りが特徴です。

プレジデントデスクの特徴

「プレジデント」や「エグゼクティブ」の言葉からもわかるように、元々は組織や団体の長や重役の為のデスク。その為、アンティークのプレジデントデスクは最上の品質と技巧が凝らしてあります。
天板が広く、革張りのものや縁に彫刻などの装飾が入ったものも多くみられます。前面や側面にも豊かな装飾が施され、一般的なオフィスデスクと比べると豪華で重厚感があるのが特徴です。
また、前後に引き出しが付いていて、どちらからも膝を入れて座れるつくりのものを指すこともあります。

プレジデントデスクの歴史

原型は「両袖机」

プレジデントデスクの起源はさだかではありませんが、17世紀後半にフランスで誕生したとされる両袖机が元ではないかと考えられています。

17世紀中期の宰相マザランが使ったとされる両袖机で、「マザラン・ビューロー(書記卓)」というものが存在します。マザラン・ビューローは、左右に3段ずつ、中央に1段の引き出しがあり、左右の引き出し下にそれぞれ4本の脚がある豪華な両袖机です。
それに倣って、17世紀後半にはルイ14世のために王室家具師により更なる装飾が施され作られた書記机が誕生し、それが”トップのデスク”の原型となったと思われます。

対面デザインはイギリスで誕生

一方イギリスでも、膝のスペースの上にアーチ状の浅い引き出しが付いた両袖机が出現。フランスに比べると小振りで直線的、シンプルな造りで、こちらは後にオフィスデスクや学習机の原型となります。
その中で、使用目的に合わせて対面利用が可能なものが生まれます。前後どちらにも引き出しが付き、反対側にも座ることができるデザインは、現代のプレジデントデスクにつながります。

アメリカで定着する「プレジデントデスク」

1880年、イギリスのヴィクトリア女王からアメリカのヘイズ大統領へ、遭難放棄されたイギリスの探査船を回収・返還したことへの返礼としてデスクが送られます。以後、そのデスクはホワイトハウスで使われることとなり、「プレジデントデスク」の名前が付きます。
それから、組織のトップが使う机を「プレジデントデスク」と呼ぶようになり、家具の種類の名前として定着していきます。

19世紀以降は、その実用性と高級感により公私を問わず様々な場所で選ばれて、世界中に普及しました。また、現代では貴重な素材や高度な技法による工芸的価値も注目されています。

現代のプレジデントデスク

その名の通り、歴史的には大統領や国王が使ってきたプレジデントデスクですが、現在では重厚感ある書斎やオフィスを演出するデスクとして重宝されています。
また、アメリカの高級家具ブランド、ドレクセルヘリテイジや、日本の松本民芸家具など各国の有名メーカーでもプレジデントデスクと呼べるつくりの机を展開しています。

 

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