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リフェクトリーテーブルとは

リフェクトリーテーブルとは方形の長い天板をもつ多人数用の大型食卓です。中世ヨーロッパの修道院で発生したとされ、その後邸宅等での会食や宴席用にも使われました。天板に脚と補強の横木が付く簡素な構造ですが、後に装飾性豊かなものも登場。
リフェクトリーテーブルの世俗利用は16世紀後半には欧州各国に広まり、特に脚の中間に球根状装飾(バルボス)を備えた英国のものが著名となり、同国エリザベス様式から18世紀までの各様式で発達し、その後の印象を決定づけました。なお、似たものに背が高く彫りの深い「給仕用テーブル」がありますが、食事用途には不向きな別物となっています。
18世紀に一旦廃れますが、近代以降一般家庭に合う大きさで復刻され今に続く定番食卓となりました。

素朴ながらも存在感のあるデザイン。アンティーク・リフェクトリーテーブル

リフェクトリーテーブル、名前の由来

「リフェクトリー」とは、修道院や学校等の施設に付属した「食堂」を意味する英語で、そこで使われたダイニングテーブル(食卓)の一種であることに由来します。中世(5-15世紀)頃から使われ始めたとされ、ルネサンス期の15世紀頃からイタリアで上流階級の部屋の威厳を高める装置として、豪華な装飾を施して使うという、世俗利用が流行しました。

リフェクトリーテーブルの特徴

リフェクトリーテーブルの形態には様々な種類がありますが、一般的なのは、角形の脚の中間に球根や花瓶形等の挽物(ロクロ細工)装飾が付き、床付近にストレッチャー(貫〈ぬき〉。補強横木)が渡されたものです。簡素ながらも頑丈かつ重厚な趣を持つことなどから、据置型食卓の定番となり、小型化された近代以降は、広く一般家庭でも使われるようになりました。

リフェクトリーテーブルの歴史

はじまりはパーティー用の長テーブル

リフェクトリーテーブルの起源は定かではありませんが、最初期の食卓とされる、トレッスル(架台)の上に天板を載せただけの「トレッスルテーブル」の後継ではないかとみられています。広間での会食後にダンスやゲームが出来るよう分解して片付けられるようになっていたそれが、広間から独立した食堂に常置されるようになり、天板固定式のリフェクトリーテーブルに変化したのではないかとみられています。

ゴシック様式初期(13世紀前後)まではトレッスルに天板を付けた簡素なものでしたが、のちに各部に渦や溝等の彫刻や挽物等の装飾が施されるようになりました。特に15世紀頃からルネサンス運動の発祥地イタリアでの世俗利用が盛んになり、豪華な彫刻が施されたその重厚長大な存在感が、政治・文化を主導した商人貴族らの権威演出に利用されました。

リビング・ダイニングの発展でリフェクトリーテーブルは一般にも広がる

16世紀初期にはイギリスやフランス等でリフェクトリーテーブルの発展型とされる、拡張式天板を持つ「ドローリーフテーブル」の使用が確認されます。そして、世紀後半には家具製造の先進地イタリアから、ルネサンスやバロック文化と共にリフェクトリーテーブルの世俗利用が欧州各国に広まりました。
それらの地域には、フランスやフランドル(オランダ及びベルギー)・ドイツ・スイス・スペイン等があり、なかでもイギリスが特徴的な様式を展開して著名となり、代表的存在となります。
その発展の背景には、食堂の発達や囲炉裏の暖炉化等による住宅発展があったとされます。ゴシックとフランドル様式に影響されたエリザベス様式期(1558-1603)における球根状装飾をもつ重厚なものから始まり、家具の変革期・発展期のジャコビアン様式期(1603-89)における数珠形や螺旋形等の挽物脚の流行に続きますが、装飾は徐々に簡素化しました。

ドロップリーフテーブルの登場で人気は一時衰退

18世紀に入ると、主人一家と使用人の食堂が分離するなどの生活変化により、リフェクトリーテーブルは衰退を始めます。食卓は使用しない時に畳める比較的小型のゲートレッグテーブル(ドロップリーフテーブル)等の折畳式のものを単体や複数で使うことが主流となり、イギリス以外の国でも同様となりました。

アンティーク・アイテムとしてリフェクトリーテーブルは再び注目される

しかし、近代19世紀に入ると、中世等の古い文化に憧れる復古主義に影響され、リフェクトリーテーブルも再び注目されるようになります。その中心であったイギリスでは、ゴシックやルネサンス等の歴代様式を模した「リバイバル様式」が流行し、それらを併せた「折衷様式」のビクトリア様式(1837-1901)共々、様々な家具が模造・創造されます。リフェクトリーテーブルも、復古建築で使われる古式同様のもののほか、都市住居に合うように小型・分解式にされたものが作られ、食卓として今日一般化する契機となりました。

リフェクトリーテーブルの特徴(構造・形状・装飾・模様・材料・大きさ)

公私様々な食堂中央で存在感を放つリフェクトリーテーブル。質実剛健を基本としながらも地域・時代毎に様々なものが作られ、その形状・意匠は無数です。狭義的には、古い形式にみられる、角柱の脚の中間に挽物装飾、下部に横木が付くものを指し、拡張式や架台形状が特殊なものなどは、その他のダイニングテーブルとして扱われる傾向があります。

構造的な違い

構造的な違いには、古い時代に多い、分解できない固定式のものと近代以降に多い分解式のものがあります。

天板の形状

天板の形状は長方形で、一枚板か数枚の板を貼り合わせて作られており、架台の形状は、天板の四隅付近を4本の脚で支え、その上下部分に横木が渡されるものと、天板の両端中程を各1本以上の脚かで板で支え、脚先に基台が付き、その中央に横木が渡されるものが多くなっています。

脚の形状

脚の形状は、角柱の中間に手すり子状の挽物装飾がつくものが一般的で、ルネサンス期や折衷様式以降のものには獣の脚状、カブリオール形(優美な動物的S字曲線、猫脚)等もあります。

彫刻装飾

彫刻装飾は、天板の側面や幕板(天板下横木)・脚に施され、それらには、ルネサンスやバロック様式の影響による古代ギリシャやローマ由来のものが多く、
模様も同じく、貝殻、アカンサスの葉、天使、動物、グロテスク面、唐草、渦巻、波形等があり、脚の装飾には、挽物による球根形、花瓶形、ボビン形(数珠状)やボビンとリング形、螺旋形(バーリーシュガーツイスト)等があります。

材料

材料は、当初イタリア等の欧州南部ではウォールナット(クルミ)、イギリス等の北部ではオーク(ナラ)が多く使われ、のちにはマホガニーやパイン(松)等も用いられます。そして、その大きさは、古いものや大型のものは長さ300cm幅100cm前後、近代以降の小型のものは長さ180cm幅80cm前後が多く、高さは共に80cm前後となっています。

リフェクトリーテーブルの選び方

近代以降のリフェクトリーテーブルには比較的小型のものが多く、日本の一般家庭でも十分使用できますが、搬入を考慮すると分解可能なものが安心です。また、横木が下部に巡らされたものは風格や耐久性に優れますが、椅子が入れにくいので注意が必要です。

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