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アンティーク家具について

アンティークダイニングテーブルの素材10選!味わいを比較してみた!

アンティークのダイニングテーブルと言えば、中古ならではの経年による深い味わいが魅力の家具ですよね。
ソファテーブルにも使えるローテーブルや丸い天板のテーブル、2人用にもよい小ぶりのダイニングセットにヨーロッパ・フランスの華麗なテーブルなど…
一口にアンティークテーブルと言ってもその種類はさまざまです。アンティーク通の方にとっては、ダイニングテーブルセットは憧れのアイテムでもあります。

今回の記事では、そんなアンティークのダイニングテーブルのご紹介をしていきます。
テーブルに使用されている素材について細かく解説いたしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

アンティークダイニングテーブルはどんな素材を使っているの?

お手入れ方法

さて、アンティークのダイニングテーブルですが、木製のもにはどんな素材が使われているかご存じですか?

アンティークのダイニングテーブルの主な素材は、「オーク」、「ウォルナット」、「パイン」、「チーク」、「ゼルコバ」などです。珍しいものだと、「マホガニー」、「ローズウッド」、「エルム」、「ビーチ」、「サテンウッド」などが使われていることも。

それぞれの木材のもつ特徴を、一つずつご紹介していきますね。

よく使われる素材

昔から家具材として使われてきた樹種は、ダイニングテーブルにも多く採用されています。
そんな中でも、現在アンティークショップなどで特に多く取り扱われている木材は次の5つです。

オーク(ナラ、カシ)

ナラ材かオーク材

「オーク」とは、日本では「ナラ」もしくは「カシ」を指す木材です。

木目がはっきりとしていて美しく、硬くて耐久性が高いこともあり、さまざまな家具や建材に加工されます。木の表面に虎斑という独特の模様が現れるのも特徴的。また、木材のなかでは比較的安価であることも、広く普及した要因の一つです。

温かい地域から寒い地域まで広範囲に分布していて、育った土地の気候によって大きさや木目の細かさが変わってくることも面白い素材です。

ウォルナット(クルミ)

ウォールナット(クルミ)材

「ウォルナット」は高級木材として古くから重宝されている樹種です。日本では「クルミ」として親しまれています。高級家具に欠かせない印象があり、高級感を出すために他の木材をウォルナット風に塗装することも少なくありません。

色味は褐色で、直線的で整然とした木目が特徴。強度は中程度で、ほどよく硬く加工がしやすいので家具、建材向きの木材と言えるでしょう。また、湿度や温度による狂いも少なく、緻密な設計が生きる素材です。

100年以上前のテーブルなども、ウォルナット材なら安定した使用感が期待できます。

パイン(マツ)

「パイン」は松の木の一種で、北米産のマツをパインと呼ぶのが一般的です。大きな板材を切り出しやすく、ダイニングテーブルの天板にも良く使われています。植林から伐採までのサイクルが30年程度と成長が早く、しかも大きな木に育つため他の木材より比較的安いのが特徴です。

パインは節が多めで、黄味のある色合いが印象的。木目は柔らかい雰囲気で、温かみを感じられる木材です。優し気な素材の風合いをそのまま活かしたデザインの家具、建具に加工されることが多いです。

強度はあまり高くなく、キズや凹みなどは目立ちやすいです。湿度・温度の影響でひずみが出ることもあるので、アンティーク品を買う時は注意が必要です。

チーク

「チーク」とは、東南アジア、熱帯地域に自生する樹木です。他の木材とは性質が大きく異なり、極めて耐水性が高いことが特徴。水滴や食べこぼしなどが気になるダイニングテーブルには、うってつけの素材ですね。

材質は硬く変形しにくいため、長く使いたい大型の家具などに向いています。

新しいチーク材は白っぽく、黒い木目が華やかな印象です。経年とともに赤身のある木目に変わっていくので、変化を楽しみながら育てる木材と言えそうですね。

ゼルコバ(ケヤキ)

日本では「欅(ケヤキ)」としてなじみ深い樹種です。古くから建築、内装、家具にいたるまでさまざまなシーンで活躍してきた木材ですが、現在では高級木材として扱われるようになっています。

欅と言えば日本ではメジャーな樹木ですが、主な原産地は日本を含む東アジアで世界的に見ると希少性があります。欅は木材の中でも、特に美しい木目が魅力の一つです。色味は個体差が大きく、一つひとつ個性を感じられますよ。

また、非常に耐久性が高いのも特徴で、その反面加工は難しい木材でもあります。和風のものや中華アンティークに欅を使用したものが多く見られます。

貴重な素材

アンティークのダイニングテーブルの場合、今は伐採を禁止されている樹木や、非常に希少な木材を使用していことも少なくありません。
ただ、アンティーク業界においてもそれらが貴重なことには変わりありませんので、高価になりがちです。

そんなアンティークならではの貴重な木材の代表的なものが、次の5種類です。

マホガニー

「マホガニー」は世界三大銘木のひとつ。それほどに人気のある木材ですが、乱獲、違法伐採が横行したため現在ではワシントン条約によって取引が制限されています。

そのためアンティークなどでしか、ほぼお目にかかることのできない素材になってしまいました。

マホガニーは深い赤色の木肌が特徴で、経年とともに赤褐色へと深みを増していきます。光の反射で縞模様が輝いて見える美しい木目も魅力的です。材質は柔らかく加工がしやすいうえに、腐りにくく耐久性もすぐれているので世界三大銘木と言われているのですね。

ローズウッド(紫檀)

「ローズウッド」は日本では「紫檀(シタン)」と呼ばれている樹木です。「紫」という文字が使われている通り、心材は紫がかった褐色で、黒紫色の縞模様が印象的。辺材は白っぽく、心材と辺材の差がはっきりしています。

材質は重く硬く、加工には相当な技術が必要になります。虫や菌に強い耐朽性と、丁寧な磨き上げで美しく仕上がるため、最高級の家具材とも言われています。

現在、ブラジリアンローズウッドはワシントン条約によって規制がかけられています。

エルム(ニレ)

「エルム」は日本では「ニレ」の木のことを言います。素朴な印象の黄褐色の木肌で、材質に粘りがあるため曲木にも適します。産地や品種によって、色合いや木目の風合いが変わるのも特徴です。

なめらかな質感と優れた接着性で、椅子などの家具に使われることが多い木材。細かなデザイン・造形に向いた素材です。一方で他の木材と比較して、経年によりゆがみや亀裂などの問題が起こる可能性が高く、天板などの大きな面には不向きでもあります。

そんなエルムですので、ダイニングテーブルに利用されることは珍しいと言えます。

ビーチ(ブナ)

「ビーチ」は日本では「ブナ」を指します。色味は乳白色から黄褐色で、きめ細やかでなめらかな手触りの木材です。ダイニングテーブルの素材に使われることはあまりありませんが、柔らかな印象の木肌が魅力的で北欧家具などに多く用いられています。

「エルム」と同様に粘りと弾力性が高いため、曲木に加工されることも多いのが特徴。ただし、無加工の状態だと伐採後は腐りやすく、乾燥時に反りやすいというデメリットもあります。

サテンウッド

「サテンウッド」とは、光に当たるとシルクのような光沢がある木材です。重量があり硬い材質のため、高級家具などに使用されます。高級なチェストやでデスク、ダイニングテーブルなどのアンティーク家具に見られることがあり、18世紀~19世紀初頭のイギリスでは大変人気の木材でした。

実はサテンウッドと名の付く木材は幅広く、ミカン科のものが多いですがマメ科やクノニア科の樹木までサテンウッドと呼ぶことがあります。共通しているのは、表面に美しい光沢があることです。

英国のアンティーク家具で目にするのはセイロンサテンウッドで、高価な木材として珍重されていました。

無垢材と突板はどう違うの?

続いては、よく見かけるけど詳しくは知らない、そんなワードの解説をします。

ダイニングテーブルを見ていると、「無垢材」や「突板」といった表現をよく目にしますよね。そもそもどんな違いがあるのでしょうか?

「無垢材は良いもの」「突板は安価な家具」と言った見方がされることも多いですが、本当にそうなのでしょうか。

知っているようで知らない、それぞれの特徴をご説明しますね。

無垢材とは

まずは、「無垢材」にいて解説しますね。

「無垢材」とは、丸太から切り出したままの木材のことを言います。つまり、丸太から切り出して、角材や板材などの形状に加工したものが「無垢材」です。

大きく分けて2種類の切り出し方があり、木目がまっすぐ平行になる部分を切り出りたものを「柾目」、不規則な木目の部分を切り出したものを「板目」と呼びます。

無垢材の特徴は、木そのものの質感を感じられることです。直接切り出した木材は、一つとして同じものはありません。オンリーワンの存在感に魅力を感じる方も多いのではないでしょうか。

混ぜ物が無いため、高価で重量もあるのも特徴的。板幅を広く取ろうとすると大樹から切り出すことになり、さらに値段が跳ね上がります。

「高価な買い物をした」という満足感や安心感を得られることも、無垢材の人気の理由に挙げられそうですね。

無垢材のメリット

無垢材のメリットは、「木の質感の良さ」、「経年変化を楽しめる」、「修理をしながら長く使える」と大きく3つです。

木のなめらかな触り心地、まるで木の呼吸を感じるような癒しは、やはり無垢材ならでは。表面から素材の奥底まで一つの木なので、森の木に触れているかのようなほっとした気分を味わえますよ。一つひとつ個性の異なる無垢材には特別感があり、生活の拠り所になりえるかもしれません。

また、事実呼吸を続けているのが無垢材。その時々の温度や湿度、日光の当たり具合などを重ねていき、深い味わいに変化していきます。自分の人生とともに、無垢材も育っていくのです。

そして、キズや汚れがついてしまっても、表面を削りなおせば美しく蘇ります。これは、丸ごと単一の木材だから成せる業です。大切な家財を長く愛用したいという方にはぴったりの木材ですよ。

無垢材のデメリット

無垢材のデメリットは、「割れたり反ったりすることがある」、「伸縮しやすく建てつけが悪いことがある」、「水に弱く汚れやすい」、「値段が高い」の大きく4つです。

魅力的な呼吸する木材「無垢材」ですが、それは常に乾燥と吸湿を繰り返していることの裏返しです。湿度が高ければ膨張し、乾燥しているときは縮みが生じます。特に梅雨などは木材がかなり膨張するため、引き出しなどが開け閉めしずらい状態になることも少なくありません。
こういった加湿・乾燥を繰り返すことにより、時には割れが生じたり、反りが起こってしまうことになります。
これは生きた素材を使用している以上、逃れようのないデメリットです。
割れ・反りが生じた時に対処してくれるお店を選んで買い物をすると安心ですね。

そして、コップの水滴などによる輪染みや、汚れの対処も気を使わなければなりません。
「削れば元に戻せる」と前項で書きましたが、毎度削るというわけにはいかないと思いますので、注意が必要です。

大きな家具になればなるほど、高額になるのもデメリットのひとつ。予算と相談しながら、無垢材の家具を選ぶかどうかを決めたほうが良さそうですね。

突板とは

次は「突板」についてお話いたします。

「突板」とは、薄くスライスした天然木を合板の表面に貼り付けた木材です。

薄い木材を貼り付けているので、実は無垢材と見た目がほとんど変わりません。無垢材と異なる特徴は、同じ木をスライス・貼付することで何枚も似た木材を作り出せることです。統一感のあるスタイリッシュなデザインをお好みの方には、ぴったりの木材といえるでしょう。

サイズの大小で相対的な価格の変動はなく、天然木は表面のみなので安価。広範囲に木材を使用する見込みがある家具を、お手頃に仕立てられますよ。

突板のメリット

突板のメリットは、「リアルな木目なのにお手頃」、「割れ・反りが無い」、「同じ木目をリピートできる」と大きく3つが挙げられます。

表面に貼られた天然木のシートはわずか0.2mm。はがき程度の厚みのシートを接着することで、ぱっと見無垢材と見分けがつかない木肌を表現しています。しかも、表面以外は安価な合板をベースにしているので、無垢材と比較すると低コストなのも嬉しいところですね。

最近はリアルな木目をプリントしたシートを貼り付けた素材もありますが、突板の表面に使われているのは本物の天然木。天然木ならの味わいを気軽に楽しめますよ。

また、木材が薄くスライスされている上に合板などに接着されているので、割れや反りの心配が無いことは大きなメリットです。そして、天然木をごく薄く削ることにより、木目をパターン化できるのもポイント。繰り返しの色・木目でスタイリッシュな印象に仕上がります。

突板のデメリット

突板のデメリットは、「傷やへこみに弱い」、「表面を削る修理ができない」、「表面が剥離する可能性がある」、「ダイナミックな木目は表現できない」と大きく4つです。

表面の天然木は0.2mm以下とかなり薄手なので、傷がつくと土台の合板が見える可能性があります。表面の薄さゆえに、へこんでしまった時も対処が難しいのはデメリットと言わざるを得ません。

また、表面のみの木材なので削る加工はできません。例えば、汚れてしまった、傷を付けてしまった、といった場合も、無垢材と異なり削って回復することはできないということです。そして、接着している特性ゆえに、表面が剥がれることも稀にあります。ただし、きちんとした上質な突板の場合、剥離することはほとんどないそうです。

最後に、無垢材のような個性あるダイナミックな木目は表現ができないということにも注意。突板の幅は最大で60cm程度ですので、大きな板材を使いたい場合は複数枚を合わせる必要が出てきます。
繰り返しのパターンは得意ですが、ドラマティックなデザインは不向きと言えそうです。

番外編:古材天板とは

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さて、少し目線を変えて、ダイニングテーブルの天板に注目です。

最近、テーブルトップに「古材天板」を使用したものが見られるようになりました。
まだまだ日本では一般的ではないテーブルトップですが、どんなものなのでしょうか。

「古材天板」とは、納屋の外壁材や、工場・倉庫などの床材、足場板の古材を、天板として加工し直した個性的なテーブルトップです。海外から輸入した古材の他、日本の古民家を解体して出た古材を使用することもあります。

使い込まれた質感や、日焼けした跡、釘穴などを残したデザインが多く、インダストリアルなインテリアや男前スタイル、落ち着いた大人の雰囲気の家具が人気ですよ。由緒正しいアンティークではなく、あくまで古材というのが通好みですね。

古材を再利用しているので、サステナブルな選択としても注目されています。

古材天板のメリット

古材天板のメリットは、「頑丈なものが多い」、「唯一無二のデザイン」、「古材ならではの味わい深さ」の大きく3つです。

天板として再利用される古材は、足場や外壁材など、丈夫さを求められる部位に使われていたものがほとんどです。がっしりとした厚みと重量感があり、タフな板材と言えます。しかも、古いものであれば100年以上も自然乾燥をしているため新品以上の強度が期待でき、素材が安定しているのもメリットですよ。

また、使用済みの木材ゆえの釘や傷の跡、ひび割れなどは、ビンテージ風の加工では出せない味わいがあります。ちょっとした木のゆがみや凹凸など、一つとして同じものはありません。さまざまな古材を組み合わせれば、よりオリジナリティを引き出すことも可能です。

歴史の味わいを古さの中に感じられる古材天板は、新しい素材では出せない迫力がありますよ。

古材天板のデメリット

一方、古材天板のデメリットは、「同じ古材を多く揃えるのが難しい」、「再利用のための加工に手間がかかる」、「性能や安全性に気を付ける必要がある」と大きく3つです。

古材ならではの問題ですが、同じような古材を一気にたくさん手に入れるのは困難です。例えば家一軒を解体したとして、その中から再利用できる古材はそう多くはありません。デザインや色調をぴったり揃えたい、という場合、資材集めに苦戦を強いられることになりそうです。

また、古材という特性上、再利用できるように多くの加工をしなくてはなりません。再利用できる品質までリペアをしたり、使用箇所に応じたカットなどの加工も必要になります。古材天板を用意するには、手間と時間がかかるのです。

もう一つ気になることが、古材の性能・安全性です。古いということは、多かれ少なかれ傷みを生じているということです。しかも、傷みの度合いもまちまちであるため、家具材として使う場合用途に合った機能・安全性をしっかりと確認しなければなりません。
今回のテーマのように、テーブルの天板にする場合は、強度、ゆがみの程度のほか衛生面などにも注意が必要です。信頼できる業者を見つけるのが、まずは大切になりますよ。

おわりに

今回はアンティークダイニングテーブルに使われる素材についてご紹介しました。

アンティークならではの貴重な木材や、それぞれの素材が持つ特徴がテーブル選びのヒントになりましたでしょうか。

アンティークダイニングテーブルの素材を知って、アンティークの世界を楽しむきかっかけになれば幸いです。

 

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