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アンティーク家具について

意外な勤勉国!?フランス発祥スタイルのアンティークデスクたち

「必要は発明の母」と言うことわざ通りなら、机を発明した人はとっても勉強がしたかったんでしょうね。
では欧米の勉強好きな国と言ったら、どこでしょうか?かつての大国イギリス?日本人並みの真面目さと言われるドイツ?
机の発明国はわかりませんが、現在にも受け継がれているアンティークデスクのスタイルには、実はフランス生まれのものがたくさん隠されています。ロマンチックでなんとなく勤勉とはほど遠いイメージのフランスで、机が発展を遂げていったなんてちょっと意外でしたか?
今回はそんなイメージを払拭すべく、フランス生まれのアンティークデスクに焦点を当ててみましょう。

憧れの蓋付きデスク、アンティーク・ライティングビューロー

アンティークのライティングビューロー
ライティングビューローと言えば、デスク部分に変身する開閉式のふた。密かにあこがれていた人も多いのではないでしょうか。
“ビューロー”とはもともと「赤」を意味するラテン語burrusから、「デスク上部に覆い掛ける真紅色の布」を意味しました。それが転じて「デスク」そのもの、また「デスクを使う場所=事務所」と意味を広げていったのです。
意外に大きな、アンティークデスク史におけるライティングビューローの貢献度。それは蓋を開閉することで、頭と気持ちのスイッチを仕事モードから切り替えられる、と言うだけでなく、初めてデスクに小さな棚や引き出しがたくさん付いたことです。当時の人たちも、紙類や文房具の整理には頭を悩ましていたんですね。

チェストに穴を開けて作ったデスク、アンティーク両袖机

アンティーク両袖机
古いヨーロッパが舞台の映画などで、女性が斜めや横座りにデスクに向かって手紙を書くシーンを見たことありませんか?あれは実はカメラカットのためでも、ちょっと気取っているわけでもなく、ただ単にデスク下の”チェスト”部分が脚にあたって、まっすぐ座れなかったからなんです。
そう、もともとデスクとはチェストを土台に作られた家具だったんです。この問題を解決するためにデザインされたのが、「膝を入れる穴の開いた机(kneehole desk)」。今でいう両袖机です。
平机に引き出しをたっぷりつけたのではなく、実はチェストの真ん中をくりぬいてできたデザインだったなんて、驚きですね。でもおかげで、無理なく机の近くに座れるのに収納力はしっかりある、と言う画期的なデスクができあがったのです。

欲張りな機能派デスク、アンティーク・ロールトップデスク

アンティークのロールトップデスク
ライティングビューローのような平板ではなく、タンバー(蛇腹)をシャッターのように上下に開閉する仕組みの蓋が特徴のロールトップデスクは、アンティークデスク史の中でも後期に生まれました。よって、すでに考案されていたライティングビューローの小物収納力や、両袖机の膝用穴も取り入れて、ずいぶんと使い勝手のいいデスクに仕上がっています。
ただし、「天板は固定で、小物収納も引き出し収納もしっかり欲しいし、蓋もしたい!」と欲張ったおかげで大きめな作りになっている、かなり本格的なデスクです。だから本格的にデスクが必要な、学者さんやお医者さんなど”頭のいい人”が使ってそうなイメージがあるのかもしれませんね。

最後に

意外にもチェストを土台に始まったアンティークデスクの歴史、いかがでしたか?フランスが生んだ、いくつかの画期的なデザインを経て進化していった様子に、「なるほど。」とうなずいてしまった方もいたはずです。
デザインの経緯を頭におくと、これからは特に両袖机を見る目がちょっと変わるかもしれませんね。

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