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アンティークボーンチャイナの定番デザイン。イギリス花柄食器に注目

以前、「イギリスアンティーク食器の定番。ボーンチャイナの代表ブランド」の記事で、イギリスでボーンチャイナが生まれた背景と、今でも人気なイギリスアンティーク食器の代表ブランドをご紹介しました。
ボーンチャイナは温かみのある独特の白が特徴ですが、その白いキャンバスに描かれているモチーフの中で圧倒的に多いのが “花”。白くて透明度のあるお皿やカップに、まるでイングリッシュガーデンをそのまま切りとったような、花のモチーフが絵画のように美しく描かれています。
今回は、イギリスアンティーク食器代表ブランドのボーンチャイナに描かれた花柄に注目してみましょう。

ボーンチャイナ × ボタニカルアート

ボーンチャイナボタニカル柄
ヨーロッパに中国や日本から磁器が入ってきたのは、大航海時代。当時の上流階級の人たちが夢中になった “白い” 磁器への需要から、イギリスではボーンチャイナが生まれました。
大航海時代にヨーロッパにもたらされたものは、紅茶、コーヒーなど他にもたくさんありますが、もう一つの重要なもの、それが「ボタニカルアート」です。プラントハンターとして派遣された植物学者と画家とがペアになり、珍しい植物を見つけてはスケッチをして、ヨーロッパに持ち帰りました。植物の資料だったはずのその絵があまりに美しいと、特にイギリスやフランスの王侯貴族の間で鑑賞用の絵画として人気になったのだそうです。
イギリス王侯貴族の間で人気だったもの。それがボーンチャイナ、紅茶、ボタニカルアート。花柄の食器が作られ、人気が出るのは自然な流れですね。

有名ブランドの花にまつわるエピソード

王侯貴族からの発注で製造していたボーンチャイナの有名ブランドからも数多くの花柄デザインが生まれました。それにまつわるエピソードをいくつかご紹介してみます。

“趣味は園芸” の二代目、ウェッジウッド

ウェッジウッドのwild strauberry
世界最大の陶磁器メーカーの一つ、Wedgwood(ウェッジウッド)。ボーンチャイナの製造を始めたのは、19世紀後半と比較的遅めで、製品化に成功したのは、世界的に有名な創設者のジョサイア・ウェッジウッドから跡を継いだジョサイアⅡ世でした。
ウェッジウッドのボーンチャイナは、その質の高さから「ファイン・ボーン・チャイナ」と称され、その丈夫さ、染料の鮮やかな発色、透光性は群を抜いていたといわれます。
ところで、そのジョサイアⅡ世、なんと趣味は園芸だったのだそうです。ウェッジウッドを代表するデザインの1つがWild Strauberry(ワイルドストロベリー)。誕生から50年経った今でも人気の可愛らしい花と苺がモチーフのこのデザインは、18世紀のパターンブックにはすでに登場していたそうです。

イギリス伝統のバラの花、ロイヤルアルバート

Royal Albert バラ
イギリス伝統の古典的な花のパターンで知られるRoyal Albert(ロイヤルアルバート)。”美しい花柄” がその代名詞でもあるロイヤルアルバートの食器には、創業当初からイギリスの花々がモチーフとして取り入れられ、なかでも、イギリスの国花でもある「バラ」を描いたデザインが有名です。
“時代を経ても変わらないボーンチャイナ” を夢見た創業者からずっと、イギリスの代表的な花々をもとに、さまざまな花柄を開発してきたそうです。昔から愛と美のシンボルとしてさまざまな装飾に用いられてきたバラを始めとする、色とりどりの花々をボーンチャイナの白地に古典的に美しく描いた、花柄とは切っても切れないブランドです。

“世界で最も美しいボーンチャイナ”、ミントン

Minton Haddon Hall
ヴィクトリア女王が “世界で最も美しいボーンチャイナ” と絶賛したというMinton(ミントン)のなかで、おそらく最も有名なのが「Haddon Hall(ハドンホール)」という花柄デザイン。ミントンは、彫刻家だった創業者の時代から、惜しみなくゴールドを使って贅を凝らした貴族風の食器を多く作りだし、”食卓の貴婦人” とも称されていました。そのミントンが、第二次世界大戦後間もなく、それまでとは一変した花柄のデザインを発表しました。
イギリス郊外にあるマナーハウス(地主の邸宅)、その名も「ハドンホール」の壁画やタペストリーからインスピレーションを得て生まれたデザインです。デザイナーのジョン・ワズワースはそのデザイン画を一夜で完成させてしまったのだとか。

最後に

花は昔からみんなに愛されている定番モチーフ。
お庭中花でいっぱいの方も、花は好きだけど場所がないし育てるのは少し苦手…な方も、お手軽に花柄の食器1枚から取り入れてみるのはいかがでしょう。
本物の花とはいかないけれど、時には絵画のように飾って鑑賞したり、食卓の上に色を添えたり、日常の差し色になってくること間違いなしです。

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