アンティーク家具について

アンティークベントウッドチェアはどんな家具?魅力をまるっとご紹介

なめらかな曲線を描く、華奢なデザインが素敵なアンティークのベントウッドチェア。そのシンプルながら洗練されたデザインをカフェなどで見かけ、魅了されてしまった方もいらっしゃるかもしれませんね。コレクターが多いなど現在に至るまで100年以上人気を集めているベントウッドチェアは、長い時間愛され続けるだけあって、デザイン豊富で魅力も多い、とても奥が深いアンティーク家具なんです。

そこで今回のRAFUJU MAGでは、そんなベントウッドチェアの魅力をデザインやその特徴、コーディネート例から紐解いていこうと思います。この記事を読めば

・アンティークベントウッドチェアのデザインが分かるので、自分の好みのアイテムを探しやすくなります。
・アンティークベントウッドチェアを選ぶメリットが分かります。
・アンティークベントウッドチェアを使ったコーディネートを見ることができるので、ご自宅に取り入れる際のイメージがしやすくなります。

アンティークのベントウッドチェアを取り入れたいと思っている、どんな家具か知りたい、そんな方はぜひのぞいてみてくださいね。

アンティークのベントウッドチェアとはどんな家具?

アンティークベントウッドチェアの最大の特徴は、何といっても「曲げ木細工」の技法が使われていることです。曲げ木細工とは木材を蒸気で熱して柔らかくした上で、型などに入れて木材を折り曲げ形をつける技術のこと。古代エジプト時代からその技法は存在していたようですが、1830年代にドイツのトーネット社が大量生産できるよう技術を整えたことで、曲げ木細工を使った家具はより広く普及することとなりました。このトーネット社が作り出した曲げ木細工を使った椅子が、ベントウッドチェアのいわば元祖です。

質のいい椅子を大量に効率よく生産できる技術は、当時では非常にセンセーショナルなものだったようですよ。

アンティークベントウッドチェアのデザインから見た種類

アンティークベントウッドチェアの概要がつかめたところで、まず気になるのがどんなデザインがあるかですよね。そこでここではアンティークのベントウッドチェアの代表的な種類をデザイン面からご紹介していきます。どれが自分の好みか考えつつ見進めてみてくださいね。

まずは形に注目!フレームのデザインは6種類!

チェアのデザインを見るに当たって欠かせないのが、大きな印象を決めるフレームの形ですよね。アンティークベントウッドチェアの代表的なフレームの形は主に6種類あります。

定番中の定番、ダブルループチェア

ベントウッド ダブルループチェア

私たちがもっとも見かける定番デザインが、2本の棒が湾曲した背もたれの「ダブルループチェア」ではないでしょうか。その丸く膨らんだ形からバルーンバック、フープバックとも呼ばれていたりします。このダブルループチェアの代表作として有名なのがトーネット社のヒット作「No.14」。1859年に発売されて以来現在に至るまで人気のあるベストセラー作品です。

丸みを帯びた背もたれが醸し出す和やかな雰囲気は、優雅さ漂うエレガントな空間からカジュアルな空間まで、幅広いテイストによく似合います。この抜群のコーディネートのしやすさも長い人気の秘密かもしれませんね。迷った時はこれを選べは間違いない、そんな定評のあるデザインです。

Uの字のカーブが目印、ユーバックチェア

ベントウッド ユーバックチェア

見ての通りの、Uを逆さにしたような背もたれからその名が付いた「ユーバックチェア」。ちょっと先ほどのダブルループチェアと形が似ているような気もしますが、よく見るとU字の先端が腰の辺りまで深く降りてきているという違いがあります。この逆さU字がしっかりと背中から腰を支えてくれるので、深く腰かけても収まりがいいのが特徴です。

またフレームの角を残すようなシルエットはどこかかっこよさも感じさせます。数あるアンティークのベンドウッドチェアの中でも特に、メンズライクなコーディネートにぴったりくるデザインかと思います。

竹のようなデザインがユーモラスなバンブーバックチェア

バンブーバックチェア

こちらのベントウッドチェアはその名も「バンブーバックチェア」。背もたれの棒パーツにバンブー(竹)のような挽き物細工が施されていることから、その名が付けられたそうです。デザインされた当時はオリエンタルな雰囲気が素敵だとずいぶん人気だったようですよ。確かに和洋折衷な大正ロマン風やシノワズリな空間に取り入れてもよく似合いそうです。

やはり挽き物がある分印象は一気にエレガントになりますよね。クラシカルなコーディネートをお考えの場合は、特におすすめしたいデザインです。

カーブのフィット感がたまらない、パネルバックチェア

ベントウッド パネルバックチェア

続いてこれまでのアンティークベントウッドチェアとはまた違う、薄い板を湾曲させた背もたれが特徴の「パネルバックチェア」をご紹介しますね。ちょっと個性的な背もたれのデザインが多いベントウッドチェアですが、こちらはより使い慣れた形で挑戦しやすいのではないでしょうか。背中をきちんと支える椅子がお好みの方にも適した安定感のある座り心地が特徴です。

他にも注目したいのが、背もたれのエンボス飾り。エレガントなアールヌーボー調から、直線的なアールデコ調のものまで様々なバリエーションが見られます。シルエット自体はシンプルですが、このエンボスの飾りによってチェアの装いはまったく違うものになります。パネルバックチェアを選ぶ際はぜひ背もたれのデザインも見比べて検討してみてくださいね。

ヨーロッパのカフェで人気だった、カフェチェア

ベントウッド カフェチェア

ベントウッドチェアの生産が最盛期の頃、ヨーロッパのカフェを中心に普及した形である「カフェチェア」。実際にカフェで見かけたことがある、という方もいらっしゃるかもしれないですね。これまでご紹介してきたものとは違い、スクエア状のパーツを多様したどっしりとした佇まいが印象的です。

また作りも大き目なので、大柄な方や男性にもゆったりと座りやすいのが魅力。「カフェチェア」という名前通りリラックスしつつ食事をのんびりと楽しむ、そんなシーンに持って来いのデザインです。

ゆったりとした座り心地が楽しめる、アームチェア

ベントウッドアームチェア

ベントウッドチェアには曲げ木ならではの曲線を生かした、こんなアーム付きデザインのものもあります。
背もたれから伸びるようにアームが付いた「アームチェア」は、アームパーツが座面と背もたれの構造を補強してくれる分通常のベントウッドチェアよりも強度が高いのが特徴です。また定番型と比べれば、流通量も格段に少ない傾向にあるので、気になった方はこまめのお店をチェックするのがおすすめですよ。

ゆったりくつろげるように座面・奥行が広くできているので、ダイニングチェアとして使うより、書斎など休息が必要なシーンに置くと、よりその特徴を活かし切れそうな予感です。

着目すればもっと楽しめる「座面」の模様!

アンティークのベントウッドチェアのデザインをフレームの形から見てきましたが、他にももうひとつ、デザインを語る上でぜひ押さえたいポイントがあります。それが「座面の模様」。

実はほとんどのベントウッドチェアの座面には他の椅子にはあまり見られない、型押しの模様が施されているのです。写真のようなアールデコ・アールヌーボーの図柄以外にも星形などブランドや製造年によって様々なバリエーションが見られます。フレームデザインだけでなく座面の模様にまで気を配り気に入ったものを選べば、より愛着がわくこと間違いなしです。ぜひ購入を検討する際は目を留めてみてくださいね。

こんなにある!アンティークベントウッドチェアを選ぶメリット

アンティークベントウッドチェアにはどんなデザインがあるのか、ざっくりとご紹介してきました。種類豊富なその魅力に触れていただけたのではないかと思います。
けれどアンティークベントウッドチェアの魅力はこれだけではありません!ベントウッドチェアを選ぶとこんな4つのメリットがあるんです。

軽くて扱いやすい

ベントウッドチェアは開発当時から大衆向けに販売することを想定されていたため、実用性にこだわってデザインされました。その最大の特徴が、細身のフレームから生まれる「軽さ」。さっと移動できるその身軽さから、ヨーロッパでは発売当初からカフェ用のチェアとして採用されていたんですよ。女性でも楽に動かせるので、例えば掃除の際にも隅々まできれいにしやすく助かります。

※ベントウッドチェアは丈夫?

ちなみにアンティークのベントウッドチェアは曲げ木細工のおかげで「丈夫である」とよく言われますが、今までたくさんのアンティークベントウッドチェアを取り扱ってきた当店の経験からすると、その耐久性は細身のフレームの割に高いという程度。やはり厚みのある材を使ったアンティークチェアには敵いません。

耐久性が高いという話をあまりに過信せず、購入前は傷んでいないか状態確認をしっかりする、また過度な重みをかけないなど注意してくださいね。

アンティークでもセットで揃えやすい

アンティークベントウッドチェアの強みのひとつが、現代でも数が多く残っているということです。これは大量生産された量産品という背景があったから。だからこそアンティークのチェアではなかなか実現するのが難しい、セットで揃えるという楽しみ方もできるのです。例えばダイニングチェアとして、統一感を持たせてセットでコーディネートしたいとお考えの方には朗報ですね。

デザイン豊富で選ぶ楽しみ広がる

アンティークのベントウッドチェアには先ほど触れたように、とてもたくさんの種類が存在します。しかも量産品だったことからどれも比較的数が残っていますので、気に入ったデザインが見つかれば例え売り切れてしまっても、再び手に入れられる確率が他のアンティークチェアよりも高いんです。

また、数が多く残っているからこそ、同じモデルでも作られた工場や時代によるディテールの違い、また前の持ち主が作り出した風合いの違いなどでそれぞれ細かい個性が感じられるのも魅力。そんなバリエーションの多さにコレクター心がくすぐられ、いくつも集めてしまうファンが多いのもうなずけます。

シンプルデザインでコーディネートしやすい

アンティークのベントウッドチェアは曲げ木細工ならではのエレガントさはありつつも、他のアンティークチェアと比べて彫り細工などの華やかな装飾は控えめです。また色味や素材もとてもシンプルですから主張し過ぎず、ベントウッドチェアの生まれ故郷であるヨーロッパもののインテリアにはもちろんのこと、和やレトロなど様々なテイストとすんなり馴染んでくれるんです。

ヨーロッパアンティークのチェアに興味があるけれど、自宅のインテリアに合うかどうか自信が無い…そんなアンティーク初心者の方にも非常におすすめのアイテムです。

アンティークのベントウッドチェアのインテリアコーディネート6選

ここまでベントウッドチェアにはどんなデザインがあるかご紹介してきましたが、実際にお部屋に置くとどんな感じになるのか気になりますよね。そこでこの章ではアンティークベントウッドチェアの使用シーンとして人気のダイニングスペースを舞台にしたインテリアコーディネート例を6つご紹介します。

西洋アンティークをたっぷり使ったクラシカルなダイニング

まずご紹介するのがヨーロピアンな雰囲気漂うエレガントなダイニングスペースです。クラシカルなコーディネートは重厚なムードのものも少なくありませんが、こちらのお部屋はベントウッドチェアならではの曲線的で細身のフレームがロマンチックなアンティークのペイント収納棚の軽やかさを引き立て、ふんわりと楽しい雰囲気の空間に仕上がっています。

また、このお部屋では種類違いのアンティークベントウッドチェアを4脚取り入れてみました。形は全く異なる4脚ですが、ベースの作りが近しいこともあって違和感なくまとまっていますね。「同じデザインの椅子だけではつまらないけれど、バラバラのデザインを選んでもうまくコーディネートできるか心配だな。」という方はこのように、統一感がとりやすいアンティークのベントウッドチェアをデザイン違いで揃えるという選択肢もおすすめです。

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大きな水屋箪笥が存在感を発揮する和モダンなダイニング

水屋箪笥を主役にしたような和風の空間。このようなスペースに洋のエッセンスを加えて和モダンに仕上げたいという時にも、アンティークのベントウッドチェアは活躍します。和モダンなダイニング作りの定番テクニックのひとつが、写真に載っているようなウィンザーチェアを取り入れることですが、ウィンザーチェアのようながっしりとしたデザインでダイニングチェアで揃えると、少し重厚な印象にまとまってしまいがちですよね。

もう少しカジュアルに心がほぐれるようなリラックス感を演出したいなんて時は、軽やかさとやわらかさを感じさせるアンティークのベントウッドチェアは頼もしいお助けアイテム。このお部屋のようにフォーマルな雰囲気をさりげなくゆるませてくれるんです。

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和家具と洋家具のミックスした個性的なダイニング

一重にアンティーク家具と言っても、西洋家具から和家具までほんとうに種類が様々。特定のジャンルが好きな方もいれば、その家具特有の個性に惹かれればジャンルは気にしない!という方もいらっしゃるかもしれませんね。けれど幅広いジャンルのアンティーク家具を取り入れてコーディネートすると、はたして上手くまとまるのかちょっと心配になりませんか。

そんな時に役に立ってくれるのが、アンティークのベントウッドチェア。例えばこのお部屋は、洋風なブルーペイントの和製アンティークの収納棚、イギリスアンティークのダイニングテーブル、レトロな収納棚など個性豊かなアンティーク家具達が置かれています。それでも違和感なく共存しているのは、どんなジャンルにも馴染むオールマイティーなベントウッドチェアのおかげ。お部屋に取り入れればこのように、他ジャンル同士の橋渡しをしてコーディネートをまとめてくれるんです。

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食事も趣味も楽しむナチュラルなダイニングスペース

こちらのダイニングは家事の合間に趣味も楽しみたいお母さんのために、食器類だけでなく本類などの趣味の道具も備えたダイニングスペースです。ダイニングスペース一カ所で様々なことができるので、別のお部屋に移動しなくて済む分時間を有効に使えそうですよね。けれどひと部屋に置く物が増えた分、お部屋がちょっと手狭になりがちです。

そんな時にはアンティークベントウッドチェアの華奢な佇まいが活躍。視界をあまり遮らないので、お部屋を広く見せてくれるんです。写真のお部屋のように同じテーブル面にあるチェアは全てベントウッドチェアで揃えると、より視界が広がり効果的です。

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白い食器棚が主役のポップなダイニング

こちらは白い食器棚を主役にビビッドな色味の小物類を配し、心がぱっと晴れるような明るい印象に仕上げたダイニングです。より楽しくポップな印象に仕上げるために、定番のダブルループタイプのベントウッドチェアは少し明るい色味のものをチョイスしました。またダイニングチェアは2脚づつお揃いにしていますが、置き方を対角線上に対で配置するようひと工夫。こうすることで同じデザインのものを横並びに置くよりも、にぎやかな雰囲気を演出できるんです。

またベントウッドチェアのうち一脚にはクッションを置いてみました。腰の部分に背もたれが無いベントウッドチェアですが、座面が広めのタイプを選んでこうやってクッションを置けば、体をもたれて深く座ることもできますね。また見た目としてもよりリラックスした寛ぎ感が演出でき、居心地のいい空間作りにひと役買ってくれます。

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最後に

アンティークベントウッドチェアの魅力を特徴やデザイン、コーディネートなど幅広い点からお届けしてきましたが、いかがでしたか。
どんなシーンでも馴染んでくれる絶妙な佇まいと選択肢の多さで、他のアンティーク家具とは一線を画すアンティークのベントウッドチェア。そんな魅力たっぷりのアンティークベントウッドチェアを取り入れて、ぜひ素敵なお部屋作りを楽しんでくださいね。
この記事がその参考になればうれしいです。

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