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リペアスタッフは見た! 工房活動記④(2019年 6月編)

まだ6月ですがそろそろ外も暑くなり始め、外での作業がしんどくなってくる季節がやって来る予感…

どうも!ラフジュ工房リペアスタッフの天野です。先月に続きまして、今月も色々な作業を行いました!

とても状態の悪い箪笥のリペア、ラフジュのオーダーメイド家具、思わず足が止まってしまった珍品などなど!今回も内容盛りだくさんです。

ブログをご覧になる皆様には、こんな風に家具を直しているんだ!こんなオーダーにも応えてくれるんだ!そんなことを知ってもらえるよう今日もネタ探しに大忙しです。

ではでは、6月の活動記録をレポートしていきましょう!

思わず足が止まった、珍品5選!

 

ラフジュ工房には、リペア家具に混じって時たまにビックリして思わず触ってしまいたくなるような珍品アイテムが工房にやって来ます。

ここ数週間で心をつかまれたアイテムの紹介です!

一つ目、船の動力指示器

これは操縦席から、船内部のエンジン制御室へ速度の指示を行う機械ですね!

無線や操縦席からそのまま速度を操作できなかった時代は、これを使ってエンジンの部署へ速度の指示を行っていました。

映画タイタニックではこの指示器がどのように使われていたか大変よくわかります。

レバーを回せばジリリリリン!と大きな音を鳴らし、目の前に大きな氷山が思い浮かびます。

側面にはオイルランプが付いていて、それが内部で発光する事で文字が照らされ夜間でも使えるという仕組みですね!

機能美なのかデザイン美なのか、この時代の機械ってカッコイイですよね!

二つ目、乳製品の木箱!

お店なんかにバターを納品する時に使われた木箱でしょうか!今でいうダンボールのような存在だったんでしょうね。

しっかりと釘止めされた木箱なので回収して、使い捨てではなく何回か使うものだったんでしょうかね?

懐かしいデザイン、使い込まれた時代の雰囲気、サイズも良し。レトロなインテリアに丁度いい可愛い木箱です。

三つ目、島津家の家紋入り大砲⁉

サイズは小ぶりながらも分厚い鉄と、頑丈な木の砲台にのせられた本格的な大砲のオブジェです。

島津家と大砲で思い浮かぶのは、薩英戦争で当時世界最強と言われたイギリス海軍を追っ払った勇猛なエピソードがありますね!

実際に戦いで使われたかもしれないと思わせる貫禄と存在感を放つ大砲はきっと自慢のディスプレイになる事は違いなし!

玄関前に是非どうぞ!

四つ目、氷冷蔵庫!

昭和初期頃の氷を入れて冷やす冷蔵庫です。

食材を冷やして保存する事は当時の家庭料理にも大きな変化をもたらしたようですね!

氷売りのおじさんから購入した大きな氷を上段に入れる、クーラーボックスのような冷蔵庫でも当時はお金持ちの人でしか手の届かない高級家具だったようです。

下段の網棚の左側がくぼんでいますね!もしかしたらここにビール瓶なんかを立てて冷やしていたのかもしれません。冷たい物が美味しいと広まり始めたのもこの時期と言われています。

キンキンとは言わなくても、真夏に冷たいビールを楽しめるという事は本当に特別な事だったんでしょうね。

五つ目、アンティークレジスター!

レトロスタイルなお店なんかのディスプレイとして一台あるだけでとても存在感のあるお洒落な一品ですね!

一台一台違ったデザインがあるように、仕組みや使い方もそれぞれあるようです。

使い方は持ち主にしかわからない、ダイヤルの付いた金庫のような役割もあったんでしょうね。

実際に動いている姿を是非一度見てみたいものです。

数字の表記や、引き出しのお金を入れるマス目を見るとちゃんと当時のお金に対応した作りになっているのが興味深いですね!

 

オリジナル収納棚が出来るまで!

先輩スタッフの作業部屋を覗いてみると、何やら見たことない物を作っていました⁉

面白そうだったので完成まで追ってみる事にしました!

細かく仕切られた、まるでビルのような見た目の家具。

どうやらこれはオーダーメイドでご注文の、沢山引き出しのついたアンティークチェストを作っているみたいです!

なるほど、この穴には1杯、1杯引き出しが入るわけですね!にしても凄い数です。

外側のフレームが出来上がり、完成後の姿がなんとなくみえてきましたね。

ですが、本番はここからです。

一つ一つ引き出しを作って入れていきます。

23杯の引き出しができました、、、。

硬いホワイトオーク材を前板に1枚、底板はシナベニヤ、囲む3枚の杉の板の5枚の材から1杯の引き出しができます。

この場合だと23杯の引き出しを作るのに3種類の木材を使い分け、合計115個のパーツから出来上がっているのですね!

木材と言うのは湿気によって膨らんだり縮んだりする性質を持っています。

あまりに引き出しのサイズをきつく作ってしまうと湿気を吸って膨らんだ時に引き出しがスムーズに出てこなくなってしまう事があります。

引き出しの枠に対し、きつ過ぎず緩すぎず絶妙なサイズの引き出しを経験と木材を頼りに作り出していきます。

次はフィニッシングブースにバトンタッチし、お客様の要望のカラーにしていきまーす!

今回は数あるラフジュ工房の商品家具の色を参考にして、しっとりとチョコレートの様に輝くブラウンに着色をいます。

オーダーメイド家具なのでサイズ、引き出しの数などと同様に色や表面の艶の具合もお客様としっかり打ち合わせを行って決まっています。

そんなお客様のご要望を叶える為、着色は着色専門のスタッフが丁寧に仕上げていきます。

 

 

 ジャジャーン!

最後はご指定のアンティーク金具を取り付けて完成しました!

まるで薬箪笥の様に引き出しかたくさん付いたとってもおしゃれな収納棚が完成しましたね!

お洒落なオフィスやみんなの集まるリビングにも!どこに置いても存在感と機能性抜群な立派な一品です。

サイズ、仕様、色の全てにお客様のご要望とラフジュの技によって誕生した収納棚です!

近くで見ると更にデカい⁉ 校舎時計

古い振り子時計のリペアを行う様々な時計が集まる小部屋に、とてつもないサイズの時計が横たわっていました!

そう、これは学校の校舎に付いていた時計だそうです。

「ヤバい遅刻するー!!」「部活早く終わらないかなぁ~…」「お昼休みまだかな~」時には退屈な授業中に向かいの校舎の進まない時計を無心でぼーーっと眺めてみたり。

皆さんの学生時代の思い出にも校舎の時計が映るシーンって意外と多いはずではないでしょうか!

しかし、そんなに毎日見てたはずの時計でも、実際はどんなサイズの時計だったのは知ってる人は本当に少ないはずです。

せっかくなので僕と校舎の時計の大きさを比べてみましょう!

 どうですか!

平然としていますがあまりの時計の重さに震えながら身長172cmの僕が抱えています。

皆さんが想像していたサイズの1.5倍くらいは大きかったのではないでしょうか?

いつも地上から眺めているだけだとそんなに大きい物だとは正直思わないですよね。

似た事例でいうと、お城の屋根に付いているシャチホコ。あれは間近で見ると想像の5倍は大きくてもっとビビりますよ(笑)

この時計もどこかの学校で何千、何万の生徒の青春を見届けてきたんでしょうね。

きっとどこかの誰かの青春の思い出のシーンに刻まれている時計だと思うと違った重みを感じますね。

新品建具か出来るまで!

今回はラフジュ工房オーダーメイド建具が出来上がるまでを追ってみました!

建具と言えば、和室を仕切る障子や薄いガラスなんかが張られた格子状の引き戸を想像しませんか?

それらがどのように出来上がっていくのか、始まりから完成までをお見せしましょう!

始めに、周りの枠となる太いパーツを作っていきます。

釘などは一切使わずに、ホゾと言って木の先端を差し込みあって組み上げていくので差し込む先、差し込む穴を作ります。

次に作るのが、枠内の細い格子のパーツになります。

デザインによって格子の間隔が狭くなる程このパーツの数も多くなります。

今回は小ぶりな二枚組の建具を製作していきますがそれでもこんなに多くの準備が必要で大変ですね。

始めの太い外枠の材に、格子の細い棒を差し込むために等間隔に全て手作業で穴を掘っていきます。

建具とは本来、お客様のお家の間口に合わせて作られる物なので機械に頼って作る事が出来ません!

職人が間口に合わせて建具を製作し、美しく均等に並んだ格子はそれに合うように計算して作られていきます。

身の回りにある建具のあまりにも綺麗に並んだ格子を見て機械で作っているんじゃないかと考えた事はありませんか⁉

そのような建具程、職人の計算力と正確な手作業による技術が注ぎ込まれれているのです。

 

材料が揃えば仕上げに表面を削り取っていきます、

磨くというよりは、カミソリのような鋭い刃で表面を薄~く削りとってツルツルに表面を仕上げていきます。

製材されて、全て滑らかに表面を仕上げられた材をまとめていよいよ組み立てに入ります!

今までに頭が熱くなりそうな計算と、精密で地道な製材作業の後の組み上げる瞬間はとても気持ち良さそうですね!

無事に組み上がり、すぐに着色されて工房へ帰ってきました!

ここからは最後の工程です!ご注文に従って指定のガラスを入れていきます。

もうすぐ完成するというはやる気持ちを抑えつつ、傷つけないように落ち着いてガラスを裁断してはめ込んでいきます。

ついに完成しました!!

全体は落ち着いた黒で仕上げられ、すりガラスとクリアガラスを使った見事なオーダーメイド建具です!

僕は建具がこのように出来ていたという事はこの時初めて知りました!

それ以来色々な建具を見るたびに構造や製作過程を想像したり、建具に対してより魅力的に感じるようになりました。

美しい完成品のみならず、その生まれる過程を知る事で皆さんの家具への価値観も変化してもらえたら嬉しいですね!

建具はまとめてどぶ浸け着色⁉

リペアを終えた家具の最後の仕上げは、簡単に言えば家具に合った色に着色されて完成です。

ハケで丁寧に下地を塗ってワックスで綺麗に仕上げられます。

では、普通の家具よりも作りが複雑で着色しにくく、枚数も多い建具なんかはどうやって効率的に着色されているんでしょうか???

その方法というのは、この塗料がなみなみとはった大きなプールに浸け込んで一気に隅々まで着色を行います!

塗料がしっかり混ざるよう塵取りでかき混ぜています。

さぁ、いよいよショータイム!「どぶ浸け」を始めましょう!!!

塗料がはねて肌や周りの家具に付いたしまったら大変なのでゆっくり入れていきます。

よく見てみると、建具の上部の色が違いますね。

このアンティーク建具は少しお客様の家に小さかったのでしょう。新材を足す事で少し高くしていますね。

 

ザブーン。。。一気に隅々まで色が入っていきます!!!

全体が浸かれば空気を逃がすように軽く揺らし隅々まで色をいれます。

もしもハケで塗っていたら、ハケの通らない細かい格子の間や、うっかり塗り忘れちゃったなどで時間や労力が沢山かかってしまう事もありますがこの方法なら一瞬にして塗りにくい隙間関係なく一気に色を入れる事ができて仕上がりもとても綺麗です!

プールから出した建具はすぐに余分な塗料をふき取っていきます。

建具の木がどんどん塗料を吸い込んでいってしまい色の濃さが均一でなくなるので素早く拭き上げます。

どうですか!

綺麗に色が入ってとても良く仕上がったと思いませんか!

結構大掛かりな作業でもあるので、「どぶ浸け」を行う際は着色待ちの建具を何組もためて一気におっこなっています。

スタッフも数人がかりで取り掛かるので特別なイベント感覚です(笑)

大量!松本民芸チェア

以前、イギリスアンティークの椅子を大量に降ろした屋根裏倉庫から今日は松本民芸家具の椅子を降ろしました!

これらの椅子は、松本民芸家具を客席に使っていた飲食店から買い取ってきたものらしいです。

とりあえず積もった埃を吹き飛ばしていきますが、不思議なことに全然くしゃみや目が痒くなる事がありませんでした⁉

軽い埃アレルギーの僕は入社当時ならこのような作業の時はマスクとゴーグルをして挑んでいました(それでも目が充血してくしゃみを連発する)が、今では何も装備せず埃の舞う中に突撃しても全く何も感じなくなくなりました。

毎日埃まみれのアンティークに囲まれているうちに埃の環境に順応したみたいです!

木痩せによる隙間を埋めよ!

時代箪笥のリペアのお話です。

写真の引き出し内部をご覧下さい!板の繋ぎ目に隙間が出来ていますね。

木は周りの湿度によって膨らんだり縮んだりする性質があります。このような古い時代箪笥では長い年月をかけて板が乾燥しきって痩せてしまい、このように遠くから目で見てわかるくらい大きな隙間が出来てしまいます。

これじゃあ時代箪笥を高品質リペア品としてお客様に安心して使ってもらう訳にはいきません。

ラフジュ工房ではこのような隙間をどのように直しているのかをお見せしましょう!

では始めましょう! びっしりと二本の隙間が開いてしまってますね。

ラフジュ工房の高品質リペアはできるだけ元の素材を残すようにリペアを行います。もっと細い隙間なら板をずらして隙間を閉じたりしますが今回の隙間は広いので、隙間の箇所に木を一本埋め込むように対処していきましょう!

まずは引き出しと同じ杉材で埋める棒材を何本か切り出します。その棒材の幅に合わせて隙間の上から電動丸ノコでカットしていきます。

よし、うまく切れました!

ちょっとでも手が滑ってしまうと切った幅に棒材が綺麗に入らなくなってしまうので、左手で丸ノコ用の定規をしっかり押さえながら一気に刃を進めます。

 

さ、次はこの隙間に用意していた杉の棒材をはめ込んで行きます。

切った幅にピタッと気持ちよくはまるか、緊張の瞬間です!

よっしゃ!綺麗にはまりました。一発で綺麗にはまると心の中で思わずガッツポーズです。

近くで見るとこんな感じ。隙間なくビッチリはまっているので手触りも滑らかです!

無事に二本の隙間が綺麗に埋まりました!

どうですか!何処に隙間があったか分からないでしょ??

もう一度Beforeと見比べてみてください!

このような方法で、痩せてしまった木の隙間をリペアしています!

次回は、このような隙間が一杯の引き出しに4本以上あったなら…つづく!!

傷んだ底板は総張り替え!!

ラフジュ工房の高品質リペア 引き出しの隙間は詰める、埋める、無くす!

そして強敵現る!!パッと見ただけで5本以上隙間がある引き出しが現れましたね。

 

隙間の状態かよく見えるよう光に透かしてみました。

「うわぁ~~~ぉ!!」ここまで酷いのもなかなか珍しい…(笑)

今までのリペア方法ではもう通用しません…そんな時はもう最終手段です!

バコーーン!!底板は全て新しく取り換えてしまいます!

派手に叩いている様に見えますが、実際は底板以外を傷つけないよう慎重に叩いています(笑)

はい!同じ杉板を使って綺麗さっぱり底板を張替えました!

あれだけ状態が酷いと、こうしてしまった方が直す作業時間や、直した後に引き出しを安心して長く使ってもらえる事を考えるとこうするのが一番ですね。

この状態ならこう直す!作業時間や直して以降の実用性を瞬時に判断して実行する。リペアには決断力がとても必要です。

バキバキ背板も総張り替え!

引き出しと同様に、時代箪笥の背板の隙間もしっかりと無くしていきます。

引き出しも背板も、ほとんどの物は2~3本の隙間を埋めるだけなのですが、背板もたまにこのようなバキバキに割れたひどい状態の箪笥がやって来ます。

箪笥の中からゴムハンマーで背板を叩いて外し、残った釘をペンチで全て抜いていきます。

何故このような極端に状態の悪いものがあるのかと言うと、時代箪笥の持ち主がサイズの合わない太い鉄釘で無理に修理を行う事でそこから割れが生じるのです。

木で出来た時代箪笥は伸縮することを想定して竹や硬い木で作られた自然の釘を使って組まれているので、ここにサイズの合わない硬い鉄釘なんかをブチ込んでしまうと、のちのち板は伸縮に耐えきれず鉄釘の下から亀裂が出来てしまうんですね。

「ふぅ~~~っ、背板と釘を全て外し終えました!」だいぶ風通しが良くなってしまいましたね(笑)

背板が無くなった箪笥はまるで骨が無くなったようにふらふらと安定感が無くなってしまうので、新しい背板を貼る時はしっかりと対角を測り直し、いがんだ箪笥に仕上がらないよう注意して背板を打ち付けていきます。

箪笥の外側がいがんでしまうとせっかく直した引き出しも入らなくなってしまったり色々トラブルが出てきます!

今回もバッチリ作業完了です!!

ビッシリと貼られた背板は内側から覗いても外の光を全く通していませんでした!

対角もバッチリで引き出しも快調です!あとはフィニッシングブースで綺麗に着色してもらえれば立派な重ね箪笥の高品質リペア一丁上がり!!

とある座卓の裏に・・・

ほとんどの時代家具の裏や見えない場所には、作った職人さん直筆の名前と日付が書かれてあります。

欅(ケヤキ)で作られたとある座卓の裏面にこのような文字を見つけました。

昭和廿五年一月作 塩畑七左衛門 (廿とは20の意味)

この座卓のつくられた69年後の今でもその力強い文字からは「どうだ、俺の作った座卓はっ‼︎」と声が聞こえてきそうなプライドと熱い職人魂が伝わってきます。

当時の家具と言うのは製品ではなく、一つ一つが職人の魂のこもった作品であったことが伝わりますね。

作業から生まれた無駄のない収納

一見、ごちゃごちゃに見えて完璧に整頓されたラフジュ工房の作業ブース。

ありとあらゆる家具に対応する為に必要なものは数万種類にも及びます。

作業の中で出来上がっていった備品や資材の棚の綺麗なごちゃごちゃをご覧ください!

こちらはリペアスタッフが主に利用している備品棚です!

ここには何十種類ものネジ、釘、家具の取っ手などの金具やパーツがスペースいっぱいに保管されています。

空いた壁があればどんどん収納棚へ増築してしまっているのでネームプレートが書かれてあってもどこになにがあるのか目が回ってしまいます…!

ベテランスタッフは迷うことなくお目当ての引き出しをサッと探し当てて華麗に去っていきますが、僕も入社して約一年半!!まだまだ迷います(笑)

迷宮収納棚を奥に進んで次にに出てきたのは古材の収納棚です。

ここには古材といって何十年も建築資材なとで使われて、時代の雰囲気の染みついた木材を保管しています。

古材の種類は杉、桜、松、中には貴重な欅(ケヤキ)材もそれぞれ保管しており、古材を使ったオーダー家具の注文が入ればここからいい物を選び出して使っています。

右側棚の後ろと上にも注目!裏にはブナ材、上には桐材とちょっとのスペースも無駄なく収納しちゃいます!!

天高くそびえたつアンティークガラス棚タワー!!

模様の種類だけでも何十とあるアンティークガラスも種類別に大切にとっているとこんなに沢山在庫が出来ました!

アンティーク家具に使うガラスは今は製造されていない貴重なガラスばかりなので小さな端材だってここでしっかり保管です。

 

ここはソファなどのクッション系の家具をリペアするブースです。

棚に並んだ大きな「巻き巻き」はクッションに使うウレタン材です!厚さや硬さなどあらゆる家具やご要望にも対応しています。

 

ここはペイントブースのペンキ類を収納した棚ですね!

色んなカラーのペンキに大小様々なハケが整頓され並んでいるだけでも絵になりますよね!

沢山ペンキが飛び散っててもおかしくない場所なのにとても綺麗に保たれていますね。丁寧なハケ塗りが行われているのでしょう。

 

レトロな雑貨類を保管していた事務所一階です。

一籠に雑貨が大体10~20個入り、台車に積まれた収穫籠が奥に3列!

倒さないように慎重に動かしながら売れた商品をここから探し出し、宅急便でお客様の元へ旅立って行きます。

箪笥に残された移ろう季節の情景

時代箪笥にはほぼ必ず作られた日付と職人さんの名前が直筆で記しされていますが、それとは別にこのような文字を見つけました。

「大正七年十月八日雪降リ 庭前三寸位積リ」

1911年、今から約100年前に宮城県玉造郡温泉村(現在の大崎市鳴子温泉)に9cm程雪が降り積もったそうです。

この年の初雪の風景に思わず職人さんが記したのでしょうか。このような昔の人の心を感じるメッセージにグッときてしまいます。

オーダーできるオリジナルパーテーション!

 

こちらは過去に商品としてあった大正期のアンティークパーテーションをモデルにラフジュ工房で自社製作しているオーダーメイドパーテーションです。

大きなステンドグラスが大正ロマンを思わせるとてもお洒落な一品ですよね!

お部屋に合わせたサイズや、ガラスの種類や色ガラスのカラーまで選べちゃう人気のオーダー家具です。

今回はこちらの製作風景を見てみましょう!

お客様との打ち合わせをしっかりと行い、オーダーパーテーションの図面が完成すれば早速工房で作業に取り掛かります。

建具作り20年のベテランスタッフが迷いなく凄い速さで木材を加工し、図面通り組み立てていきます。

ガラスの下に空いたスペースには木の板を交互になるよう並べ、上下の柱で挟み込むように固定するのですがもう組み上げてしまっているのでどうやって入れるのでしょう?

どうやらこれは仮組の段階だそうです!

一度組み上げて、問題が無いかなどを確認してまた分解する。仮組のその間に板をはめるイメージをしていたところだったのですね!

はめ込む溝も、一直線なら簡単に彫れるのですがこのようにジグザグなデザインだと、硬木へシャープな角をいくつも彫りこまなければならないので作業も難しく時間もかかってしまいます。

一方その頃、パーテーションのフレームと同時に制作が始まっていたステンドグラスも完成に近づいていました。

希望のデザインに仕上がったステンドグラスを磨きながらオーダーの書類を見て最終チェックです。

出来上がったパーテーションのフレームに着色が施され始め、いよいよ作業も終盤に近づいてきました。

木は自然な物なので、均一に色を塗っても木目の密度によって色が濃く入ってしまったりムラになってしまうので、それを綺麗に仕上げるのもフィニッシングスタッフの腕の見せ所になります。

別々のな場所で同時に作業が始まり、完成したパーテーションのフレームとステンドグラスがついに揃いました。

いよいよ完成の瞬間です!

ラフジュ工房の技の集結した、オーダーメイドパーテーション、ついに完成です!!

ステンドグラスがお部屋の彩になってくれて、レトロモダンやノスタルジックな空間づくりにもいいですね!

埃まみれたペンダントライト

古いお家から買い取ってきたペンダントライトが集まったのでこれから現代で使えるよう高品質リペアしていきます。

半世紀以上天井にぶら下がり、お部屋を照らしていたガラスの電傘は分厚い埃にまみれているのでまずは綺麗に洗い流し、それ以外の古いソケットと配線は新品の物に交換していきます!

埃を洗い落とされたライトは当時の白さを取り戻し、それぞれに合った新品のソケットも取り付けれました!

これで皆さんのお部屋の天井に付いたシーリングにすぐに安心して使ってもらえます。

アンティークガラスっていうのは長い時間かけてこびりついた油分や埃を綺麗に洗ってあげるだけで、簡単に新品の輝きを取り戻すので、その瞬間が一番スッキリした気分になって好きです。

さ、光を灯せばどんな表情を見せてくれるのか? 点灯式(最終テスト)をやっていきましょう!!

乳白色のガラスを通した柔らかな光が優しくお部屋を包み込みます!

当時のガラスを通した光はお部屋を一気に昭和の時代へタイムスリップしたかのように変えてくれます。

現代のガラスでは決して出すことのできない、当時のアンティークガラスを通した本物の光だからこその特別な雰囲気があります!!

もげた部分はどこでしょう?

今回は小引き出しのリペア風景です!

机の上なんかにもポンと置けちゃったり、あまり考え過ぎず気軽に使えるレトロ家具としても人気の高い小引き出し。

ではでは、リペアが必要な悪い箇所を見ていきましょう。

下段の鍵の上部分がもげてしまっていますね!

どうしてこんな事になってしまっているのか、皆さんはご想像出来ているはずです。

この持ち主さんは鍵を無くしてしまったようですね!それでどうしても中の物を取り出すために無理やり開けてこうなってしまったんでしょう…。

鍵付きのレトロ家具はこの小引き出しのような鍵を無理やり開けてもげてしまっている症状が結構多いのです。

では、この画像を見た上でリペア完了後の小引き出しをご覧ください。どこに傷があったのか?結構本気で探してみて下さい!!

さっきの酷い傷はどこに行ってしまったんでしょう⁉ 傷を直した跡ですら全く見つからないですよね!!

全体を少し明るめの色で仕上げられ、取れかかった鍵金具も元通り。

一体どんな方法で直したのか、答をご説明しましょう!

どのように直したか、それはもげた箇所だけでなく、もげた傷の面全てを数ミリ削り取って同じ材を貼り付けているのです!

傷のあった面を全て綺麗に取り換えてあるのでどれだけ探しても傷が無かった事になっている見事なリペアでした!

これは何の形でしょう??

箪笥や蔵戸の金具には、持ち主の幸せや願いを込めて鶴や亀、松などの縁起物の形をした金具が沢山使われています。

ではクイズです!これは一体何の形をした金具でしょ~か!!

ヒント②、これは蔵戸に使われていた金具なのでかなり大きいです。

蔵戸や箪笥、あらゆる場所で見かける形の金具なのでそれ程皆が望んでいる物の形みたいですね…。

さ、そろそろ答を発表しましょう!!正解は…

巾着袋でした!!

えぇ…⁉巾着袋の何が縁起物なの?と思ったでしょう。

巾着袋とは当時でいうお財布です。つまり巾着袋をモチーフにした金具を付ける事で多くの財産に恵まれるようにと願いが込められている訳なのです。

 

こちらの箪笥にも引き出し一つ一つの錠前金具が巾着形になっていて可愛らしいですね!

まあるいコロッとした巾着はパンパンに中身が詰まった様子を表しているのでしょうね。

これは大きな蔵戸に付けられたドデカ巾着金具。

よく見てみれば巾着には鶴に亀、松竹梅と縁起物の欲張りセット状態です!!

ここまでいい物を全て凝縮した金具もなかなか珍しいのですね!(笑)

全体で見てみればこんな感じ。かっこいいですねぇ!

しかし、縁起物の形とはいえパンパンに膨れた財布をバーーンと蔵戸に付けている訳です。

この蔵の中には沢山お金が入ってますよー!!と言っている様にも見えて、真っ先に泥棒に狙われちゃいそうにも思ってしまいます…(笑)

こんな事できるの⁉箪笥の奥行リサイズ

ラフジュ工房では高品質リペア品として、現代でも使いやすくリメイクした家具を作っています。

リメイク家具は、完成品を購入して頂くだけでなく素材となる箪笥をお客様に選んでもらいそこからご要望に合わせてリメイクを行う「セミオーダー」という方法もあります!

セミオーダーではこんなご要望も出来る!という事例を紹介いたしましょう!

先ほどの写真はセミオーダーの素材となる箪笥でした!

その箪笥をお客様のご要望に合わせて頑丈な檜の天板、木脚を取り付け全体を綺麗に着色しました。

使いやすく、しっとりと重厚感のある素敵なローボードに仕上がりましたね!

そして今回の見所は箪笥の奥行きリサイズです。

先ほどのリメイクのご要望には、箪笥の奥行を少し薄くして欲しいというご注文があったのです!

確かに、元はそのままの箪笥に脚と天板を取り付けたリメイクローボードなのでお部屋に置くには確かに分厚いですよね。

ローボードとして、時代箪笥をもっとコンパクトに使いたい…。中には引き出しもあるので箪笥を薄くリサイズする事なんて出来るのでしょうか⁉

 できるんです!!

今回は少し後ろの長さが余分だったのでご要望通り三分の一ほど奥行きをリサイズしました!

液晶テレビを置いてもちょうど良さそうなサイズですよね!

時代箪笥の奥行きは大体45cm~50cmを超えるものまであるのでお部屋に置くとなると少し大きいですよね…

箪笥の後ろを切り詰めて中の引き出しは大丈夫…?と思いますよね!

大丈夫です!!引き出しも奥行に合わせて縮めてありますので何も問題なく使って頂けます!!

このように、お客様の使い方によってもリメイクのアイデアは無限にあります。出来るかどうか分からないわがままのようなご要望でもラフジュ工房は全力でお応えいたします!

欠けた金具はこうやってなおす!

時代箪笥の金具で良くあるのはこのように端っこがベリっと欠けてしまっている事です。

何十年と使われている中で金具がめくれ上がったり、そこに何かが引っ掛かったりする事でこのように金具の端が負けて無くなってしまうんですね…。

このままではラフジュ工房は許しません!

欠損金具はこうやって直します!!

欠損金具を丸々新しく作り変えてしまったのでしょうか…⁉

いえ、違います!端の欠けた部分の形を薄い鉄板から切り出し、付け足すようにして元の姿を再現しています!

よく見てみると、付け足されたパーツを元の金具の下に入れ込むような形で釘が止まっているのが確認できます。

付け足しているなんてパッと見ただけじゃ分からないでしょ⁉

仕上げに黒錆びで染めてワックスで磨けばもっと自然に馴染んでしまいます!

欠損した金具も出来る限りは当時の物を残してリペアを行う。これがラフジュ工房の高品質リペアです。

最後に

以上、6月の活動ブログでした!

ラフジュ工房での作業、日常、発見などなど日々発信内容はよりスタッフ目線に近いものが伝えられていると思います。

ご覧の皆様も一緒に古い物と向き合う、苦労、楽しさ、ドキドキをもっと感じてもらえるよう7月も頑張っていきます!!

最後までありがとうございました!

 

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