お部屋のコーディネートをセンス良くきめたいなら、やっぱりはずせないのはビンテージ家具。
メインをヴィンテージで揃えたなら、もちろん食器棚・カップボードだってぬかりなくヴィンテージで揃えたいですよね。今回はそんなヴィンテージ食器棚やカップボードにスポットを当ててご紹介をしていきたいと思います。
アンティークほど古くはなく、それでいて現代の家具にはない味わいが魅力のヴィンテージ食器棚。この記事を読めば、自分の「欲しい」にぴったりなヴィンテージ食器棚やカップボードと出会うヒントがきっと見つかりますよ。
また、そんなヴィンテージ食器棚やカップボードにプラスして、どこか懐かしいレトロなカップボードについてもご紹介します。ヴィンテージがお好きなら、レトロもチェックして損はありません。レトロなカップボードもぜひおさえてみてくださいね。
今回はヴィンテージ食器棚・カップボードについてをご紹介しますが、ヴィンテージだけでなく、アンティークなカップボードにも興味がある方は、ぜひ「アンティークカップボード入門!国別デザインの傾向とインテリア実例」も合わせてご覧くださいね。
目次
ヴィンテージ食器棚・カップボード。食器棚の形にはどんな形があるの?
はじめに、まずは「食器棚」というワードに注目してみます。「食器棚って何?」という質問を投げかければ、十中八九「食器を入れるための棚」という言葉が返ってくるでしょう。こんな風に書くと、「え?違うの?」と心配になるかもしれませんが、安心してください。食器棚はその名の通り、「食器を収納するための収納」で間違いありません。ただそうなると、極端に言ってしまえば、食器が収納できれば、本棚でもガラスケースでも食器棚になりえるのです。
もちろん、家具はこう使わねばならぬ、という決まりはないので、アイデア次第でご自由にインテリアをお楽しみいただくのが一番です。しかし今回は、あくまでももともと食器を収納することを目的とした家具としての食器棚にスポットを当てて、食器棚に適した4つの形の家具をご紹介したいと思います。
基本を押さえて、あなたにぴったりなヴィンテージ食器棚・カップボードを見つけるためのスタートとしてくださいね。
スタンダードな戸棚型収納。ヴィンテージカップボード
まずは基本のカップボードです。ここまでにも何度か「食器棚・カップボード」と並立させて書いてきましたが、カップボードを和訳すると食器棚となりますので、食器棚=カップボードと考えていただいて差し支えはありません。
食器を並べたり重ねたりして収納できる戸棚があり、食卓用のナイフやスプーン、フォークといったカトラリー類は引き出しにしまえる収納家具。おそらく、みなさんが食器棚と聞いて思い浮かべるものとしてポピュラーなのは、このカップボードではないかと思います。
基本的には上段と下段に分かれていて、間にオープンなスペースがあるものなどはとくに便利ですね。上段の戸棚は扉にガラスがはめられているものが多いので、探している食器が見つけやすいのも嬉しいところです。
カップボードの他、キッチンボードやダイニングボードと呼ばれることもあります。ヴィンテージ食器棚を検索して探す場合などは、こちらのワードもぜひ覚えておいて下さいね。
おしゃれに使える。オープンラックのヴィンテージカップボード
ヴィンテージカップボードは、棚部分が戸棚ではなくオープンなものもあります。日本では戸棚の中にしっかり収納できる食器棚・カップボードの方に馴染みがあるので、オープンラックというだけでもなんだかおしゃれで憧れてしまう方も多いのではないでしょうか。
オープンラックのヴィンテージカップボードは、棚板にお皿を正面に向けて立てて飾れる溝があるなど、どちらかというと飾ることに特化している印象があります。ですが、戸棚タイプのヴィンテージカップボードと同じく下段には引き出しなどの収納も備わっているので、食器やキッチン雑貨をしっかりと収納できますよ。
そして、飾る、という点に焦点をあてるのであれば、他のヴィンテージ食器棚やカップボードよりも、頭一つ抜けているといえます。キッチンの中だけではなく、ダイニングやリビングなど、ぜひたくさん人目に触れる場所に取り入れたいカップボードです。デザインの美しい食器やかわいらしい雑貨などを棚に並べれば、とても素敵なインテリアになりますね。
扉と引き出しで食器棚として抜群の収納力。ヴィンテージサイドボード
ヴィンテージカップボードに続いて、次はヴィンテージサイドボードです。
サイドボードというと、なんとなくリビングに置いて使う家具というイメージをお持ちの方が多いかと思います。しかし、サイドボードも、もとをたどればキッチン、食堂で使われていた食器戸棚なのです。
サイドボードは背の低いものが多いですが、これはサービング・テーブルとして配膳の際に使われていたことに由来します。食器やカトラリーを収納でき、配膳台としても使えるなんて、優秀ですよね。デザインにもよってきますが、その収納力は抜群ですよ。
また、キッチンがあまり広くない場合は、必然的にリビングやダイニングに食器を逃がすことになるかと思います。
ヴィンテージのサイドボードはデザインの良いものがたくさんあるので、ダイニングで食卓のそばに置いてヴィンテージ食器棚としてお使いいただいても、おしゃれなインテリアに仕上がりますよ。食器の他にも細々した色々なものを収納できるのも嬉しいですね。
ヴィンテージ食器棚を探す際には、ぜひサイドボードも視野に入れて探してみてくださいね。
うれしい作業台がポイント。レトロな和製のカップボード
そしてもうひとつ、日本のレトロなカップボードにも目を向けてみましょう。
食器棚としての構成要素は先にご紹介したカップボードとほぼ同様なのですが、このタイプのカップボードは、引き出して使える作業台がついていることが多いです。ちょっと手狭な日本の住宅事情を考えると、必要な時にだけ引き出せて、普段はすっきりしまっておける作業台、というのは納得ですね。何かと便利に使えるのがありがたいです。
ヴィンテージの食器棚やカップボードをお探しの方は、レトロな和製のカップボードにいまいちピンとこないかもしれませんが、デザインをご紹介する2章の後半でもまた登場しますので、食器棚のタイプのひとつとして、ぜひ覚えておいてくださいね。
ざっくり4つの形の食器棚・カップボードを挙げてみましたが、いかがでしょうか。その中でもデザインは様々ですので、どのタイプが自分の欲しいと合致するか、じっくりと検討してみてくださいね。
北欧・イギリス・アメリカ・日本の4つの国からみるヴィンテージ食器棚のデザインの特徴と魅力
さて、ここまではヴィンテージ食器棚のタイプに着目して話を進めてきましたが、やはり外せないのはその意匠、すなわちデザインについてです。
言葉で「ヴィンテージ」とひとくくりにしても、その中身は様々です。今回はざっくりとイメージを掴んでいただけるよう、人気の北欧スタイルのヴィンテージを中心に、「北欧」「イギリス」「アメリカ」「日本」の4つの国に焦点をあてて、そのヴィンテージ食器棚のデザインの特徴をご紹介してみたいと思います。
シンプルで機能的な北欧ヴィンテージ食器棚・カップボード
北欧ヴィンテージの食器棚は、良質な木のぬくもりと、洗練されたデザインを楽しめるのが魅力。
北欧というと、一般的にデンマーク、スウェーデン、ノルウェー、そしてフィンランド、アイスランドの5か国となります。その中でも、家具について注目するなら、デンマークのものがとくに人気が高いでしょうか。北欧の巨匠、ハンス・J・ウェグナーもデンマークの家具デザイナーです。
そして、北欧ヴィンテージの中でも人気を集めるのが、1950~1970年代、すなわち、先に挙げたハンス・J・ウェグナーをはじめとした名立たるデザイナーの活躍した、北欧デザインの黄金期に生産されたものたち。シンプルながらスタイリッシュなそのデザインは、派手さはありませんが、長く愛着を持って使い続けられる飽きのこないデザインです。
全体的にすっきりとしたフォルムではありますが、ただシンプルなだけではなく、用いられたチークやローズウッドの木目の美しさを引き立てています。また、全体の印象と調和のとれた、取っ手やつまみのデザインなどの細部の意匠には、デザイナーや職人のこだわりを感じることができますよ。そして、定番のすっと伸びた脚付きのスタイルは、床に接する面積が最小限となるので、床暖房のお宅でも、熱による家具への影響を軽減できます。ヴィンテージ食器棚をリビングやダイニングで活用したい場合には嬉しいポイントですね。
実用性とデザイン性が結びついた北欧ヴィンテージの食器棚。ナチュラルにモダンにもシックにも。様々なスタイルのインテリアコーディネートに取り入れて、あなたにとっての居心地の良い空間をつくれますよ。
北欧スタイルをとりいれた、イギリスヴィンテージ食器棚・カップボード
日本でも人気の北欧ヴィンテージですが、その人気はなにも日本だけのものではありません。シンプルでモダンな家具はイギリスでも人気を博し、北欧のデザインを取り入れた家具が多く作られました。北欧ヴィンテージの家具を中心にお探しの方は、おそらくよく目にされているのではないでしょうか。
有名どころとしましては、「G-PLAN」などが挙げられます。せっかくなので、今回は代表的なブランドを2つほどご紹介してみましょう。本場の北欧ヴィンテージにこだわるのももちろん素敵ですが、高い技術力を持つイギリスでつくられた、北欧スタイルのイギリスヴィンテージ食器棚・カップボードも、はずれがなくおすすめですよ。
北欧スタイルの鉄板!G-PLANのヴィンテージ食器棚・カップボード
まずは先ほども名前を挙げた「G-PLAN(ジープラン)」。1950年代にE.Gomme社から生まれ、イギリス都市部を中心に人気を博したブランドです。年代により「BB(Black&Brass)」「シエラ(Sierra)」「フレスコ(Fresco)」のようにいくつかのシリーズ展開があり、いずれも北欧スタイルを取り入れたデザインが魅力です。
写真で取り上げた食器棚(カップボード)は、フレスコシリーズのヴィンテージカップボード。特徴的な美しいフォルムの取っ手に、木色の濃淡によるちょっとしたツートンカラーがとてもおしゃれですね。
フレスコシリーズはその滑らかな曲線のあるデザインが特徴ですが、直線的で安定感のあるシエラシリーズ、真鍮の取っ手と黒塗装がクールなBBシリーズと、それぞれで異なった個性的な魅力があります。そのため、シンプルにまとめたり、ナチュラルにまとめたり、モダンにまとめたりと、様々なタイプの好みに対応できるブランドです。今なお根強くファンが多いのも納得ですね。
ここで名前を挙げた以外にもまだ他のシリーズがあるので、きっとあなたにぴったりくる北欧スタイルのヴィンテージ食器棚と出会えますよ。
シンプルに美しいMcIntosh社のヴィンテージ食器棚・カップボード
続いては、G-PLANと並び北欧スタイルのヴィンテージ家具メーカーとして代表的な「McIntosh(マッキントッシュ)社」です。1869年にアレキサンダー・ヘンリー・マッキントッシュによりスコットランドにて創業された老舗家具メーカーで、1960年代になると、当時の流行の最先端であった北欧デザインをいち早く取り入れて成功をおさめたのが、このマッキントッシュ社。
家具がお好きな方などは、その名前を聞くと、横に大きなサイドボードを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。そう、写真のようなサイドボードですね。
特徴としては、やはりその一切の無駄のない、シンプルで機能的なデザインでしょうか。直線的でしっかりとした印象はイギリスらしさを感じさせながらも、装飾のないすっきりとしたデザインやすらりとした脚などは、しっかりと北欧テイストが表れています。
写真のようなサイドボードですと食器棚としてはちょっと使いにくいかもしれませんが、サイドボードでも食器棚として取り入れやすい背の高いものなどもあるので、ぜひキッチンやダイニングでヴィンテージ食器棚として取り入れてみてくださいね。
カジュアルでモダンなアメリカンヴィンテージ食器棚・カップボード
インテリアなどを調べていると「ミッドセンチュリースタイル」というワードを耳にすることはありませんか。インテリアの世界において、この「ミッドセンチュリー」というのは、アメリカを中心に1940~1960年代頃に生産された家具や、そのデザインを指すワードです。
基本的には別物とはなるのですが、年代的に北欧モダンと重なることもあってか、それぞれのスタイルは少し通ずるもの感じますね。それぞれのスタイルのインテリアを組み合わせてコーディネートしても相性が良く、ミックススタイルの素敵なお部屋をつくれますよ。
そんなミッドセンチュリースタイルにも欠かせないアメリカのヴィンテージ食器棚の特徴としては、やはり余分なものがないシンプルなシルエットでしょうか。
(こちらは食器棚ではなくアメリカンヴィンテージのチェストですが、シンプルでモダンなデザインです)
使い勝手が良く、他の家具とも合わせやすいのが嬉しいポイント。また、ウォルナットやメープルといった高級素材を用い、しっかりとした技術でつくられた品質の高さもまた魅力です。
毎日の生活の中で使用頻度の高い食器棚。日常の中でカジュアルに使えて、モダンな印象を与えつつも飽きのこないデザインのアメリカンヴィンテージ食器棚は、まさに一生ものとして使えますね。もちろんミッドセンチュリースタイルにこだわらずに、インダストリアルなデザインでまとめたり、ブルックリンスタイルにしてみたりと、センス溢れる空間づくりを楽しめますよ。
海外だけじゃない!あわせて押さえておきたい日本のヴィンテージ食器棚・カップボード
なんとなく「ヴィンテージ」という響きから連想するのは、ここまで取り上げてきたような「海外の古いもの」、というイメージである方も多いのではないでしょうか。ですが、日本のヴィンテージ食器棚やカップボードにも、同じように魅力的なものはたくさんあります。
海外のヴィンテージにこだわりのある方も、そうでない方も、ぜひ一度目を通してみてくださいね。きっと選択肢が広がりますよ。
職人の技が光る、日田工芸のヴィンテージ食器棚
まずご紹介したいのは、現在はすでに廃業してしまった、国産家具メーカー『日田工芸』。海外に勝るとも劣らない高い技術を有し、その品質の高さから、三越や伊勢丹といった百貨店でも高級家具として並べられていました。
そのシンプルで洗練されたモダンなデザインのヴィンテージ食器棚は、日本の家具らしさに北欧テイストが見事に調和していますね。国産家具メーカーということもあって、日本の生活スタイルの中にも違和感なく取り入れやすいデザインです。北欧スタイルに取り入れるも良し、和製アンティークと組み合わせるも良し。モダンでありながらノスタルジーを感じるコーディネートなどが楽しめそうです。
残念ながらすでに廃業されている今、手に入れられるものは現存しているもののみとなります。気になる方はぜひチェックして、その出会いを逃さないようにしてくださいね。
レトロだけれど時流に左右されないデザイン。カリモク60+のヴィンテージカップボード
家具がお好きなら一度は目にし、耳にしたことがあるかと思われる『カリモク家具』。こちらは現在まで続く老舗の国産家具メーカーです。
今回ピックアップするのはこのカリモク家具から2002年に生まれたブランド『カリモク60(カリモクロクマル)』です。こちらは、ブランドの誕生年からわかるように、これまでご紹介したヴィンテージ食器棚とは少し違って、いわゆる「ヴィンテージ風」のカップボードとなりますでしょうか。
1960年代に生み出されたものを、そのまま復刻したものが『カリモク60』とういうブランドです。そしてそこから、カップボードなどのように、現代の生活スタイルに合わせて新しく増えたものは『カリモク60+』とされています。そのロングライフデザインを目指したデザインは、シンプルで実用的。これまでにご紹介したヴィンテージ食器棚・カップボードと通ずるものがありますね。
年代が重なることもあってか、これまでにご紹介したヴィンテージ食器棚・カップボードと並べても違和感はありません。ヴィンテージなデザインが好き、という方は、ぜひ日本が誇る老舗家具メーカーのヴィンテージカップボードもチェックしてみてくださいね。
ヴィンテージスタイルにも意外と合う!レトロな和製カップボード
ここからは少し趣向を変えて、もっと和製なデザインに寄ったレトロなカップボードにも目を向けてみましょう。1章でもご紹介しましたように不思議に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、和製のレトロカップボードの中にも、意外とヴィンテージ家具と組み合わせてみるとしっくり馴染むものもあるのです。
というのも、ここまでのヴィンテージ食器棚のご紹介で、その魅力に「シンプル」という点を挙げてきた方と思います。そう、和製レトロなカップボードにだって、シンプルなものがたくさんあるのです。また、どちらもどこか懐かしさを感じるフォルムである、ということからも親和性を感じとれますね。
ヴィンテージ家具とレトロカップボードを組み合わせて取り入れるコツとしては、木色の明るいヴィンテージ家具に合わせるなら、レトロカップボードも同じく明るい木色のものを選ぶ、といったように、色調を合わせるという点でしょうか。また、雑貨などの小物遣いで調和をとることもポイントです。
ヴィンテージな空間づくりの家具に行き詰ってしまった際には、ぜひレトロな和製カップボードも視野に入れてみてください。きっとあなただけのお部屋づくりの足掛かりとなってくれますよ。
ヴィンテージスタイルがお好みなら要チェック。レトロなペイント食器棚・カップボード
さて、前項でレトロな和製カップボードについて触れましたが、当店「アンティーク家具ラフジュ工房」では、ペイントを施してリメイクしたレトロな和製のカップボードも取り扱っています。木の色味そのままだといかにも和!なカップボードも、ペイントを施すことでがらりと印象が変わります。
そしてこのペイントされたカップボード、ヴィンテージ家具と組み合わせると心にくい働きをしてくれますよ。
おすすめは、ブラックやネイビーといったトーンが暗めのペイントカラー。ヴィンテージでよく見かける、黒革張りのチェアやソファなどと合わせると、シックに大人っぽくまとまります。ヴィンテージを取り入れたモダンな空間に個性をプラスしたい場合などにうってつけですね。
また、暗めのトーンのペイントカラーをおすすめしましたが、ヴィンテージでもナチュラル寄りにコーディネートしたい場合などは、アイボリーなど、やさしい色合いのペイントのレトロなカップボードを選んでみるのも良いですね。
レトロとヴィンテージをミックスすれば、センスあふれた個性を感じるインテリアを楽しめますよ。
使い勝手を比較!ヴィンテージ食器棚・カップボードの扉の有無に注目
前章ではヴィンテージの食器棚やカップボードのデザインの特徴についてご紹介しましたが、お好みの食器棚の雰囲気は掴めたでしょうか。
欲しい食器棚やカップボードのデザインがイメージできてきましたら、次はその使い勝手について確認してみましょう。暮らしの中でいざ使おう!となったとき、使い勝手がいまいちしっくりこない…となってしまったら、せっかく気に入って迎えた食器棚も、なんだかがっかりです。
飾りたい?収納したい?見せたい?隠したい?あなたの求める食器棚のポイントをチェックしてみてくださいね。
スムーズな出し入れオープンラックのヴィンテージ食器棚・カップボード
まずはオープンラックのヴィンテージ食器棚・カップボードです。
何かと作業工程の多い料理において、食器の出し入れはスムーズに行えることにこしたことはありません。ちょっとしたことでも、家事のストレスが軽減されるとありがたいですよね。オープンラックであればその希望をさくっと叶えてくれます。どこにどの食器があるのかが一目でわかるので、使いたい食器をすぐに見つけて手にとれるのも嬉しいポイントです。
また、食器棚を置く場所をキッチンではなくダイニングやリビングにする場合は、おしゃれに飾りつけながら収納を楽しめる点も好評価。お気に入りのお皿やティーセットを素敵にディスプレイすれば、遊びに来たお友達に思わず自慢したくなってしまいます。食器ではなく雑貨を並べて、思い切って飾り棚として使ってみるのもいいですね。オープンなので、飾るものの模様替えもらくらくです。
そんなオープンラックの食器棚やカップボードの気になる点は、やはりホコリや汚れがたまりやすいところです。よく使う食器を収納する場合などは、動きがあるのでそれほど気にならないかもしれませんが、飾ることをメインに使う際などは、なるべくこまめに掃除をしてあげてくださいね。
扉付きのヴィンテージ食器棚・カップボードでしっかり収納
続いては扉付きのヴィンテージ食器棚・カップボードに注目してみましょう。
扉がついていることで、オープンラックで気になったホコリについては、扉がしっかりと防いでくれます。掃除の負担を減らしたい方や、使わない食器類がたくさんある方はこちらの方がおすすめかもしれませんね。ただその分、食器を出し入れする際には、扉を開けたり閉めたりといった動作が生じます。
このようにみると、オープンラックの食器棚やカップボードとは対照的なメリット・デメリットとなることがわかるでしょうか。より理想に近い使い勝手がどちらになるかは、まずこの点に注目してみてくださいね。
また、扉付きのヴィンテージ食器棚やカップボードの場合は、その扉のタイプによっても使い勝手が変わってきます。その違いについてもご紹介しますので、扉付きの方がいいかなぁとお考えの方は、さらに踏み込んで理想を追求してみましょう。
取り出しやすい開き戸or省スペースな引き戸のヴィンテージ食器棚・カップボード
「扉付き」とした場合、考えられるのは基本的に「開き戸」と「引き戸」になります。西洋のヴィンテージ食器棚やカップボードの場合は「開き戸」タイプのものが主流となり、2章で触れた日本のレトロな食器棚の場合は「引き戸」タイプが多くなるでしょうか。
開き戸の場合は、扉を全開にすれば中がすっかり見渡せる点が魅力。探している食器がすぐに見つかり、取り出すのもらくらくです。一方で引き戸は、その構造上、片方の戸をもう片方の戸の方へ寄せて開けることになるので、棚の中を半分ずつしか確認できず、真ん中にある食器が少し取り出しにくいのが難点です。
必要スペースに着目してみるならば、省スペースなのは引き戸です。引き戸は横にスライドするので食器棚そのもののサイズが確保できれば問題ありませんが、開き戸の場合は、扉を開閉するスペースを確保する必要が出てきます。扉を開けっ放しにした場合、開き戸だと扉にぶつかってしまう恐れがありますね。扉を開けたまま食器をたくさん取り出して並べる際に動線を遮ってしまうなど、ちょっと不便を感じるかもしれません。
簡単にまとめると、食器の取り出しやすさを重視するなら開き戸タイプのヴィンテージ食器棚・カップボードがおすすめ、省スペースに使いたいなら引き戸タイプのヴィンテージ食器棚・カップボードがおすすめ、ということになります。
棚の内部を見やすいガラス戸orすっきり隠す板戸のヴィンテージ食器棚・カップボード
ヴィンテージ食器棚やカップボードの扉は、開き方のタイプの他にも、「ガラス戸」と「板戸(木製の戸)」など、その材質によっても勝手が変わってきます。
ガラス戸であれば、扉を閉めた状態でも棚に収納されているものを見て把握することができますが、板戸である場合はそうはいきませんよね。開けるまで中を確認することができず、「使いたいアレはどこにしまっただろう…」とばたばたしてしまうこともあるかもしれません。
逆に言えば、中身が見える分ガラス戸は中を整理しておかないと見映えが悪くなってしまいますし、板戸はそういったものをすっきりと隠してくれます。忙しいとなかなか手が回らない、食器棚やカップボードの整理。とりあえず戸を閉めておけばごちゃごちゃして見えないのは嬉しいですね。
まとめると、使いやすく中身が見えた方がいい場合はガラス戸のヴィンテージ食器棚・カップボードがおすすめ、しっかり隠して収納したい場合は板戸のヴィンテージ食器棚・カップボードがおすすめであるといえます。
なお、キッチンやダイニングなどのお部屋全体を見たトータルの印象を考えた場合は、板戸よりもガラス戸の方が、ガラス越しにみえる空間に余白があり、あまり圧迫感を感じさせない印象となります。また、同じガラス戸でも、クリアタイプのガラスではなく柄があるものやモールガラスなどのようなガラスのヴィンテージ食器棚やカップボードを選べば、適度に目隠しをしてくれて、かつ板戸よりも軽やかな印象になりますよ。
オープンラックと扉付き、開き戸と引き戸、ガラス戸と板戸、と比較してご紹介しましたが、いかがでしょうか。どんなヴィンテージ食器棚やカップボードであっても、それぞれ一長一短があるのがおわかりいただけたかと思います。自分にとって必須な要素は何か、多少は妥協しても差し支えないポイントは何か、ひとつひとつを検討して、自分にぴったりなヴィンテージ食器棚との出会うための参考としてくださいね。
ヴィンテージ食器棚・カップボードを取り入れた、5つのインテリアコーディネート
最後にご紹介するのは、実際にヴィンテージ食器棚・カップボードを取り入れた、5つのダイニングのインテリアコーディネートです。
デザインや使い勝手についてご紹介してきましたが、仕上げにインテリアコーディネート例をご覧いただくことで、実際にヴィンテージの食器棚・カップボードを購入して迎えた際のビジョンがより明確になってきますよ。
もちろんインテリアコーディネートの可能性は無限大なので、ごくごく一部のコーディネート例になりますが、ヴィンテージの食器棚・カップボードのあるお部屋のイメージを膨らませるための参考としてみてくださいね。
ワイドな北欧ヴィンテージカップボードが主役のモダンなダイニング
北欧ヴィンテージカップボードをはじめとして、ヴィンテージなアイテムでまとめたモダンなダイニング。
コーディネートを構成するインテリアのスタイリッシュなデザインかつ落ち着いたトーンのカラーは、シンプルでありながらもどこかラグジュアリーな空気感を醸し出しています。
2つの種類を組み合わせた4脚のチェアは遊び心も感じますね。明るめのブラウンが加わることで、全体のクールな印象に温かみがプラスされています。
ひときわ目を引くワイドサイズの北欧ヴィンテージカップボードは、見せる収納、隠す収納のバランスが良いデザイン。
食器棚としてお皿やカップを収納するだけでなく、スタイリッシュなディスプレイとして魅せてくれる、おしゃれなカップボードです。サイズ感はワイドですが、細く伸びた脚が脚元に空間を生み、圧迫感は感じさせません。
また、左上はフラップ式の扉になっています。手前に倒すと作業台として使える嬉しい機能性は、普段はすっきりと見せておきたいダイニングにぴったりですね。
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北欧ヴィンテージカップボードをレトロにあわせたノスタルジックなダイニング
こちらも北欧スタイルのヴィンテージのカップボードを取り入れたコーディネートですが、先ほどのコーディネートよりもあたたかなぬくもりを感じるダイニングになっていますね。
その違いは、それぞれのアイテムの色味が明るいトーンのもので揃えられている点にあるといえます。また、円形のテーブルや、まろやかに弧を描く背もたれのチェアなど、曲線を多用することで全体の印象がやわらかなものとなっています。
レトロな雰囲気がかわいらしいベンチや、素朴な風合いのファブリックなどを取り入れることで、ノスタルジックなほっこり落ちつける空間に仕上がりました。
そんなお部屋の一員である、北欧ヴィンテージのカップボード。引き出し部分の木目は横に、扉部分の木目は縦になっていて、シンプルながらも素材を活かしたデザインが北欧ヴィンテージらしい魅力。
また、ぬくもりを感じる滑らかな木の質感は、並べられたレトロな食器とほどよくマッチして、お互いを引き立てていますね。この一画だけでも十二分にノスタルジーを掻き立てられます。
北欧ヴィンテージ×レトロでインテリアをコーディネートすれば、ゆっくりとした時間を過ごせる、どこか優しく懐かしいお部屋作りができますよ。
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シンプルな北欧風ヴィンテージ食器棚でナチュラルにまとめたダイニング
北欧も和もイギリスも、目移りしちゃうくらい何でも好き!ひとつになんて決められない!
そんな方におすすめできそうな、様々なスタイルのアイテムをミックスさせながらも、ナチュラルな雰囲気に仕上げられたダイニングです。
スタイルがばらばらでもうまくまとまったポイントは、ナチュラルな木の風合いが楽しめるアイテムをたくさん取り入れたこと。色々とミックスさせてみても、素材感や色合いなど、どこかで統一感を持たせれば、意外としっくりまとまるものですよ。
そんなダイニングに選ばれたのは、北欧風デザインのヴィンテージ食器棚。シンプルなデザインはその場に馴染みやすく、ナチュラルな雰囲気に違和感なく組み込まれていますね。
また、上段のガラス扉の棚の中には白やブラウン系の食器を中心に、色柄のついた食器類は下段の戸棚の中に収納することで、色のごちゃつきをなくしてすっきりと見せています。部屋の印象をすっきりとみせたい場合は、できる限りインテリアの色を絞るのがコツですよ。
ぜひ色々な「好き」をミックスして、お気に入りのお部屋をコーディネートしてくださいね。
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ミッドセンチュリーなカップボードでレトロな雰囲気が暖かなダイニング
落ちついたグリーンのファブリックのチェアが差色の、レトロなイメージのダイニングです。それぞれのアイテムは飽きのこないシンプルなデザインでまとまっていて、日々家族で団欒の時間を過ごすダイニングとして居心地のいい空間となっていますね。
それぞれの家具は濃淡様々な木色ですが、メインカラーにグリーンを据えることで、全体的にまとまりが感じられるコーディネートです。メインカラーを決めてアイテムを集めることは、インテリアに統一感を持たせるポイントのひとつ。ぜひ意識してみてくださいね。
シンプルながらも個性的なデザインのヴィンテージカップボードは、主張しすぎない程よさでアクセントとになっていますね。
扉のガラスは、レトロガラスの中でも人気のモールガラス。個性的なデザインのカップボードも、モールガラスでレトロ感がプラスされることで、全体的にレトロテイストでまとめられたインテリアに自然に溶け込んでいます。
また、ダイニングスペースが狭く、食器棚やカップボードを置くことでの圧迫感が気になるという方は、こちらのヴィンテージカップボードのように、小ぶりなサイズ感のものや、ガラス面が多い食器棚やカップボードがおすすめです。空間にゆとりが感じられることで、圧迫感が軽減されますよ。
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レトロなペイントカップボードが程よく馴染むモダンで落ち着いたダイニング
シックなペイントのレトロカップボードを取り入れたシンプルモダンなダイニングは、レトロなカップボードをはじめとした和のテイストのレトロな家具と北欧ヴィンテージのチェアの組み合わせが、スマートで大人な雰囲気を演出しています。
テーブルは、すべて木製のものを選ぶのではなく細い鉄脚のテーブルを選んだことで、印象がすっきりとしただけでなく、和と北欧のテイストを調和させるのに良いアイテムとなっていますね。
レトロな和の食器棚は大振りなサイズですが、黒のペイントカラーできりりと引き締まってスマートな佇まいです。北欧ヴィンテージチェアの黒いレザーとも相性抜群ですね。
また、そのデザインは一見するとシンプルな和の食器棚ですが、よく見ると戸棚のガラス部分がモールガラスの縦横で市松模様になっていて、なんとも遊び心のあるデザイン。シンプルな中にきらりと光るセンスは、モダンな空間にピッタリです。
こちらのインテリアコーディネートのように、シンプルでありながらもデザイン性の高い北欧ヴィンテージ家具と、すっきりとしたデザインの和家具は、相性ばっちりです。和×北欧で、ぜひ個性の光るインテリアを楽しんでくださいね。
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最後に
今回はヴィンテージ食器棚・カップボード、レトロカップボードについてご紹介してまいりましたが、「欲しい」を見つけるヒントになりましたでしょうか。
ヴィンテージの食器棚は、北欧ヴィンテージを中心に、シンプルでいてデザイン性の高いものがたくさんありますので、色々と迷われることがあるかと思います。
今回ご紹介したことを参考に、ぜひデザイン面と機能面のどちらにも目を向けて探してみてください。
そして、あなたにぴったりなヴィンテージ食器棚やカップボードやレトロなカップボードに出会えたなら、おしゃれなキッチンやダイニングの一員として、ぜひ取り入れてあげてくださいね。